EC2つを大型リプレイス、ついでに14モール含めた全体運用フローも劇的改善させたお話
私たちTOPPANクロレは、単に「綺麗なECサイトを作って終わり!」という会社ではありません。
むしろ、お客様の「複雑に絡み合った業務フロー」を一緒に紐解き、現場が本当にラクになる仕組みを整える伴走支援が得意だったりします。
今回は、弊社EC事業支援メンバーであり、日本に7人しかいない「EC-CUBE公式エバンジェリスト」でもある外谷(とや)さんに、実際に手がけた大規模な業務改善についてお話をききました。
テーマとなるのは、「14のモール+2つの自社EC=計16店舗」を展開されているEC事業者様の大型リプレイス案件。長年の成長に合わせて独自進化を重ねてきたシステム&運用フローを、どのように再構築したのか?
当社が「できること・実際にやったこと」を、フランクに語ってもらいます!
目次
インタビュイー
株式会社UNIWORX 外谷洋二郎
⽇本で7⼈しか公認されていないEC-CUBEエバンジェリスト。EC事業への豊富な経験と知識、⼈脈を持つ。自身にて10年のECサイト構築&運⽤経験を持ち、印刷会社にてイラストレーター、⽗の会社で会社役員、個人事業から法人化し対⾯でのBtoC経験、スタートアップとして⾃社サービス(リユース事業)の運用、資金調達など様々な経験を積む。現在はTOPPANクロレグループである株式会社UNIWORXに在籍、EC事業全般の幅広い支援を行う。
経緯
15年モノのスクラッチECと、多種多様なモール展開
Webセールスチーム
システムも独自の進化を遂げていることが多いって本当ですか?
外谷
ビジネスの規模が大きくなったり、新しい販路が増えたりするたびに、その都度ベストな機能を追加していくわけですからね。
今回ご相談いただいた企業様も、15年以上スクラッチ(独自開発)でBtoBとBtoCの自社ECを運用されていて、時代に合わせてたくさんの機能を組み込んでこられました。
Webセールスチーム
外谷
長期運用を見据えて、安定した基盤に整えたい
外谷
今回のお話は、自社EC2店舗の大型リプレイスとともに、「長期運用・安定基盤」のためにEC業務全体の運用フロー改善を実現させたお話です。
Webセールスチーム
現状整理(AsIs)
外谷
以下が基本的な運用フローです。
【基本データフロー】注文、発注、発送、基幹システム連携
仕入れ先業者から自社EC(toC)へ
Webセールスチーム
それに、自社EC(toC)に機能が盛りだくさんですね!
ペンさん
さらに無在庫販売であったため、発注後は仕入れ先業者が顧客へ直送。その後、業者から送られてくる出荷データをEC担当者がマクロでファイル変換して自社ECに取り込む必要があります。
また基幹システム連携においても、月次でデータをエクスポート、マクロで変換して連携させる、という手動運用でした。
次は「注文データ」に注目してみていきます。
【注文データ】自社ECに集約、多数の手動処理、複雑な設計
外谷
大手ショッピングモール:ネクストエンジンに連携されデータレイアウトを整形後に、自社EC(toC)に取り込み注文データを作成。
行政サービスEC:ショッピングモールと同様にExcelのマクロやAccessといった変換ツールを手動で通して、自社ECに取り込み注文データを作成。
作成した注文データは、データベースの多くのバリデーションを解除しており、それぞれのショッピングモールや行政サービスECに合わせたデータで構成。
軽減税率の判定ルールや、税込税別、送料無料などの設計が複数あり、とても複雑なデータ構成となっていました。
Webセールスチーム
設計も、とっても複雑です!
※上記に対応するためバリデーション(入力チェック)を解除している
【その他データ】全ての商品データ、会員データも自社ECに集約
外谷
これらも自社EC(toC)に集約されていたんです。
課題のまとめ
外谷
主には、手動のエクスポート&データ処理が必要な以下2つと考えました。
①発注機能
②基幹システム連携
自社ECや各モールの注文データを発注用CSVとして出力する仕組みはあった。
しかし、データをエクスポートした後、Excelのマクロやデータベース構築ツールのAccessを使って手動の処理を行い、それぞれの発注機関へインポートする煩雑な運用だった。
②基幹システム連携
商品、顧客、受注、発注のCSVデータをダウンロードする機能自体はあった。
しかし、①と同様にExcelマクロを使った手動の処理が必要だった。
Webセールスチーム
あるべき姿へ(ToBe)
外谷
解決のポイントは、ずばり以下の2つです。
-
SaaSカートへのリプレイス。あえて作りこまない選択
-
システムの役割を明確に分割。業務効率化&データフローの簡略化を実現
SaaSカートへのリプレイス。あえて作りこまない選択
ペンさん
今回は、SaaSカートの「Bカート」を選択しました。
Webセールスチーム
外谷さんは「EC-CUBE」のエバンジェリストですし、そっちの方が色々な機能を実装できたんじゃ…
外谷
ただ今回のケースだと独自のカスタマイズを重ねることとなり、再び「魔改造」状態を作りだすことになるんです。
現行のECサイト同様に様々な開発を組み込むことになり、セキュリティリスク、サーバー管理が必要となってきます。数年後にバージョンアップ(再度のリニューアル)を迫られる可能性も発生しますね。
外谷
それならば、保守・セキュリティ面を考慮し、あえて限られたカスタマイズ性のSaaSカートを選択。足りない機能要件は別のシステムに持たせる。
そうすることで、各ツール&システムの役割も明確化され、整理された綺麗なデータフローも実現できると考えたんです。
自社専用に無限に作り込める
サーバー管理や脆弱性対応が必要
バージョンアップへの対応が必要
あらかじめ決まった枠内で運用
自動で常に最新・安全に保たれる
自動でアップデートされる
Webセールスチーム
システムの役割を明確に分割。業務効率化&データフローの簡略化を実現
Webセールスチーム
外谷
これまでは自社ECがすべてを無理やり背負っていましたが、今回はそれぞれのツールの「役割」を明確に分割しています。
注文・在庫・商品データを一元管理するマスターとして、OMS(一元管理システム)の「ネクストエンジン」を全体の軸に据えました。
そして、ネクストエンジンだけでは対応できない業務をピンポイントで解決するために、「ConnectFlow」という独自の連携システムをOEMで開発して組み合わせたんです。
商品マスター
注文マスター
基幹システム連携
Webセールスチーム
今まであちこちにあった、手動のデータ整形業務も無くなってます!
外谷
もちろんSaaSのサービスを利用しているので、サービスに合わせた運用に運用フロー自体を変更していただくことも必要でしたが、それを加味してもトータルの運用リソースの改善は実現できました。
自社ECや各モールの注文は、自動連携された「ネクストエンジン」に集約。
担当者がステータスを「印刷待ち」に変えるだけで、「ConnectFlow」と自動連係。仕入れ先へのメール発注やFAX送信(e帳票・SFTP連携)をボタンひとつで自動完了。手動のマクロ変換を完全に撤廃した。
②基幹システム連携の簡略化
「ConnectFlow」に、基幹システム専用のレイアウトへ自動整形するCSVダウンロード機能を実装。出力ファイルをそのまま基幹システムへインポートできる仕様へと変更し、月末に発生していた面倒なマクロ作業を撤廃した。
行政サービスECは他のECとは管轄部署が異なるため、「ネクストエンジン」を基盤とした連携フローとは別に実装。 「ConnectFlow」にデータをアップロードし、メール発注は「ConnectFlow」から直接メール送信、FAX発注と基幹システム用のデータはそれぞれに合わせた形式でダウンロードできる仕様とした。
ECのお悩みはTOPPANクロレへ
外谷
私たちTOPPANクロレは、ECサイトの構築や運用の伴走支援だけではなく、業務フローの改善も得意としております。
運用業務の煩雑さにお悩みの皆様、まずは現状の棚卸しから一緒に始めてみませんか?ぜひお気軽にご相談ください。
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