【2026年最新】コーポレートガバナンス・コード(CGコード)の基礎知識と今夏の改訂ポイント

「コーポレートガバナンス・コード(CGコード)という言葉は知っているけれど、具体的に何を求められているのか実はよく分からない……」そんな悩みをお持ちの経営企画や総務、サステナビリティ推進担当者の方も多いのではないでしょうか。
特に2026年夏には、東京証券取引所による数年ぶりのCGコード改訂が予定されており、上場企業を中心に大きな注目が集まっています。今回は、企業の持続的な成長に欠かせないCGコードの基礎知識から、今夏の改訂トレンド、そして企業が今取り組むべき対応策まで、分かりやすく解説します。
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目次
コーポレートガバナンス・コード(CGコード)とは?
コーポレートガバナンス・コード(以下、CGコード)とは、一言で言えば「上場会社が透明・公正な経営を行い、中長期的な企業価値向上のためのガイドライン(道しるべ)」です。東京証券取引所が作成した指針であり、会社における「良い統治(ガバナンス)」のあり方が示されています。
「法律」ではないけれど、無視はできない?
CGコードは法律ではないため、違反したからといって罰則があるわけではありません。しかし、上場企業には実質的な対応が強く求められています。
その根底にあるのが「コンプライ・オア・エクスプレイン(実施するか、さもなければ理由を説明するか)」という原則です。コードで要請されている項目を「実施する」のが基本であり、もし実施しない(できない)場合は、「なぜ実施しないのか」を株主や投資家に対して納得のいく形で説明しなければなりません。
CGコードが求める「5つの基本原則」
CGコードは、大きく分けて5つのカテゴリー(基本原則)から構成されています 。それぞれ、企業に対して以下のようなアクションを求めています。
※分かりやすく平易に表現しています。
- 株主総会の議案について、株主が賛否を判断しやすい情報を適切に伝える
- 総会で反対意見が多かった場合は原因を分析し、今後に生かす
- 女性・外国人・中途採用者の登用など、多様な人材の活躍を推進する
- 取引先企業などに対して、立場の強さを利用して不当な値引きを強要せず、適正な価格での取引を行う
- 不正の早期発見や防止のために、社内通報窓口を適切に整備・運用する
- 海外投資家へのアプローチも含め、英語での情報開示を推進する
- 監査法人の適切な選定と、その評価基準を整える
- CEOの交代が必要な際、公平な手続きで判断できる仕組みを作る
- 中期経営計画が未達の場合、原因を分析して株主へ説明し、次期計画に反映する
- 自社の株主構成をしっかりと把握する
- 注力する事業や、事業見直しの状況を分かりやすく説明する
このように、CGコードは単なる社内ルールの整備にとどまらず、「多様性の確保(人的資本)」や「環境・社会課題への対応(サステナビリティ)」、そして「株主への分かりやすい情報開示」といった幅広い領域に及んでいます。
【2026年夏】今回の改訂で何が変わる?
今回の改訂の根底にあるのは、「コードの実質化(形だけの対応からの脱却)」です。
2015年の導入から10年以上が経ち、形式的な対応に陥っている企業が少なくないことから、「企業の持続的な成長(攻めのガバナンス)」を本気で後押しするための大きな見直しが行われます。まずは、今回の改訂における中心的な3つのテーマと、企業に求められる対応について確認しましょう。
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成長投資の促進
人材・研究開発・設備などへの投資方針を明確に説明する
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取締役会の機能強化
社外取締役を活用し、経営の監督機能を高める
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有価証券報告書の早期開示
株主総会前に十分な情報を提供する
今回の大きな変更点として、原則そのものはシンプルな内容に整理されました。その代わりに、具体的な狙いや背景を解説する「解釈指針」が新設されています。これにより、企業は「自社の状況に合わせた本質的な取り組み」が求められるようになります。 それぞれのテーマについて、金融庁の資料をもとにさらに分かりやすく解説します。
①成長投資の促進
短期的な株主還元(配当など)だけに偏るのではなく、中長期的な会社の成長に向けて、お金や人をどこにどう配分するのか(投資方針)をはっきりさせることが求められます。
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具体的な投資方針の説明:工場や機械などの「設備」や「研究開発」への投資だけでなく、「人材(人的資本)」や「知的財産」といった目に見えない資産への投資方針について、具体的に何を実行するのか株主へ丁寧に説明する必要があります。
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配分が適切かどうかの説明:企業の成長ステージに合わせて、手元にある現預金などの経営資源が「本当に有効活用されているか」を常に検証し、その妥当性を説明していくことが大切です。
② 取締役会の機能強化
経営の独断を防ぎ、客観的な視点から会社をしっかり監督できるように、取締役会の体制を強める必要があります。その鍵を握るのが「独立社外取締役」の存在です。
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社外取締役が活躍できる環境づくり:社外取締役が持っている「経営の監督機能」をしっかりと発揮してもらうために、その役割を明確にし、適切な人材(質と量)を確保することが重要視されています。
また、今後の議論の方向性として、グローバルに活躍するプライム市場の上場企業などでは、将来的には「独立社外取締役を過半数」にすべきだという指摘や、社外取締役が「取締役会の議長」を務めることが有効である、といった意見も出ています。
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サポート体制(事務局)の強化:社外取締役がしっかりと役割を果たせるよう、取締役会を支える事務局(コーポレートセクレタリーなど)の機能を強めることも新たに盛り込まれました。
③ 有価証券報告書の早期開示
株主が「この会社に投資し続けて大丈夫か」「総会の議案に賛成すべきか」をじっくり判断できるよう、情報の出し方を早めることが求められます。
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株主総会前の提出:投資判断に役立つ情報がたくさん詰まっている「有価証券報告書」を、定時株主総会の前(最も望ましいのは3週間以上前)に提出・開示することを盛り込む方向で調整が進められています。
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総会時期の見直しも選択肢に:これに伴い、企業側は情報の準備期間を確保するために「株主総会の開催時期を後ろ倒しする」といった運用の変更も視野に入れて検討していくことになります。
今後の見通しは?企業が準備すべき期限
今回の改訂コードを踏まえた「コーポレートガバナンス報告書」の提出期限については、遅くとも2027年7月までに提出を求める方向で、今後、東京証券取引所において具体的な検討が進められる見込みです。
しかし、「コーポレートガバナンス報告書」だけでは、自社がどのように成長投資を行い、企業価値を高めていくのか、という熱量やストーリーまでは十分に伝わらない可能性があります。そこで重要になるのが、統合報告書やサステナビリティレポートの活用です。
「コーポレートガバナンス報告書」の提出期限を見据えつつ、直近の統合報告書やサステナビリティレポートを通じて「自社の成長投資のストーリー」や「新しいコードへの対応状況」をステークホルダーに分かりやすく伝えていく準備を、今から進めていくことが重要です。法的な義務を果たしただけの無味乾燥なレポートでは、ステークホルダーや投資家の共感を得ることはできません。自社のガバナンス体制やサステナビリティへの取り組みが、どのように「中長期的な企業価値向上」につながっているのかを、ストーリー性を持って分かりやすく伝える編集力が必要となります。
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コーポレートガバナンス・コードの改訂により、企業にはこれまで以上に「実質的で分かりやすい情報開示」が求められます。「法的な要件を満たすだけでなく、自社の強みや成長ストーリーをステークホルダーに響く形で伝えたい」「制作プロセスの負担を減らし、本質的な議論に集中したい」とお考えではありませんか? 「TOPPANクロレの統合報告書制作サービス」は、最新の開示トレンドを踏まえた構成案の企画から、高度な編集・デザイン、そしてWeb展開まで、専門チームがお客様に寄り添いトータルでサポートします。
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