EC-CUBEって実際どう?エバンジェリストが語る「あえて選ぶべき」店舗の条件

EC-CUBE公式エバンジェリストの外谷洋二郎です。
今回から始まる連載コラムでは、ECサイト構築や運用にまつわる「現場のリアルな悩み」を紐解いていければと思います。
第1回のテーマは、皆さんが一番頭を悩ませる「結局、ショッピングカートって何が一番いいの?」という疑問についてです。
目次
■この記事を書いた人

外谷 洋二郎(とや ようじろう)
EC-CUBE 公式エバンジェリスト/株式会社UNIWORX
⽇本で7⼈しか公認されてないEC-CUBEエバンジェリスト。
TOPPANグループである株式会社UNIWORXに在籍し、ECの構築から運用支援まで幅広い業務を行っています。
ショッピングカート選定で重要なポイントとは?
現在、世の中には数多くの ショッピングカートが存在します。
SaaS型、ASP型、インストール型・・・
さらにBtoC向けかBtoB向けか、国産か海外産かなど、検討しなければいけないことは多様になってきました。

※一概には言えないので、あくまでイメージです
ショッピングカートを選ぶ際、多くの方が「どんな機能があるか」「何ができるか」に目を向けがちです。
しかし、本来最も重視すべきは以下の3点です。
・セキュリティと安定稼働
・お客様の購入のしやすさ
・運用のしやすさ
カスタマイズ性、多様な売り方は「手段」と考え、優先度は下げて考えていただいた方が、ECの選定はしやすくなります。
セキュリティと安定稼働
セキュリティや安定稼働については、SaaS(ASP)型とインストール型では大きく異なります。
-
・SaaS型: どちらもサービス提供会社が担保する
-
・インストール型: セキュリティは運営会社が担保、安定稼働は運営会社かサーバー会社が担保する
SaaS(ASP)型は、セキュリティと安定稼働の双方をサービス提供会社が担保してくれますが、インストール型では状況が異なります。
インストール型の場合、セキュリティは運営会社側で責任を持って行う必要があります。安定稼働については、運営会社が担保するケースとサーバー会社が担保するケースがあり、一概にどちらとは言えません。いずれにしても、ショッピングカートを「サービス」として提供されるわけではないため、運用・保守は運営会社が主体となって対応していくことになります。
さらに、インストール型でセキュリティと安定稼働を確保し続けるためには、SaaS(ASP)型と比べてどうしてもコストがかかりがちです。インストール型はカスタマイズの自由度が高い一方で、その自由度と引き換えに、日々の維持管理にかかるコストや工数が大きくなる側面がある、という点をあらかじめ押さえておく必要があります。

※一概には言えないので、あくまでイメージです
上記の前提をもとにすると、「ショッピングカートは何が一番いいか?」の回答はズバリ、
「運営会社が何をどのように販売して売り上げを作りたいのかによって、最適なショッピングカートは異なる」です。
回答になっていないと思われるかもしれませんが、俯瞰的に見ても「これさえ選べは間違いない」というショッピングカートは存在しません。
それくらい、各ショッピングカートごとに得意な売り方や実現できることは大きく異なるのです。
お客様の購入のしやすさ
では、次に「お客様の購入のしやすさ」にフォーカスしてみましょう。
お客様の購入のしやすさ≠売り方という認識を持ち、どうやったら購入しやすいかを紐解いていくことでショッピングカートを選定しやすくなります。

まず考えることは、「販売したい商品のお客様は誰か」ということです。 例えば、販売する商材が「少し派手目のデザインの女性向けノーブランドバッグ」だとします。
「少し派手目」というデザインからするに、メインのターゲットは20代〜30代前半の女性が想像できます。
さらに「ノーブランド」であることから、お金の使い方を工夫したい女性が考えられます。
そうなると家庭があり、子育てにお金がかかる一方で、日々のオシャレも楽しみたい――そんな女性像が思い浮かびませんか?(あくまで一例です)
この仮説をもとに、調査やアンケートでデータを集め、根拠を裏付けしていきます。
その結果、メインターゲットが「子育てにお金が必要だけどオシャレを楽しみたい女性」であるとなった場合に、次に考えるのは、その人の行動パターンや購入の意思決定についての具体的な検討です。
例えば、1歳の子どもを育てているママは、自分のおしゃれアイテムを「どんなタイミングで」「どのチャネルを使って」購入しているでしょうか。
・いつ、どんなデバイスで買い物をしているか?
・家事や育児の合間に、片手でスマホを捜査しているのでは?
・決済方法は?入力の手間は?
こうした行動イメージを丁寧に検討していくと、「自社のお客様にとって本当に必要な機能」が見えてきます。
その理想の購入体験を実現するために、今のカートで足りない部分があるなら、そこがカスタマイズの出番となります。

機能の実装にフォーカスしてお伝えすると、SaaS型・ASP型・インストール型では、カスタマイズ性に大きな差があります。
SaaS型はAPI(外部連携機能)が実装されているショッピングカートが多く、拡張性はそれなりに高めです。
一方、ASP型はショッピングカートサービス内で完結させる仕様が多く、拡張性は低めです。
インストール型はショッピングカートのコアプログラムからカスタマイズできるため、拡張性は無限大と言えます。
ここで話をタイトルの「ショッピングカートでEC-CUBEってどうなの?」に一度戻すと、ここまでの内容を踏まえて、どのようなシーンでEC-CUBEを選ぶべきか、イメージがついてきたのではないでしょうか?
答えは、「お客様の購入のしやすさを実現するために必要な機能が、汎用的ではない(標準機能では実現できない)場合」です。
SaaS型でもAPI連携などで拡張は可能ですが、システムの中核(コア)部分に手を入れるようなカスタマイズを無理に行うと、逆にそのツールの良さを殺してしまうこともあります。 「どうしてもこの売り方を実現したい」「独自性の高い購入体験を提供したい」という場合、拡張性が無限大なEC-CUBEは最強の武器になります。
運用のしやすさ

次に「運用のしやすさ」にフォーカスしてみましょう。
EC運営では、日々毎日のように管理画面を操作します。
ページ遷移、CSVダウンロード、受注検索など、ちょっとした作業でも、余計なクリックや操作が積み重なれば、大きな時間ロスにつながります。
さらに、OMS・WMSとのデータ連携や、基幹システムに取り込むためのレイアウトを整えたCSVファイルのエクスポートなど、外部システムとの連携がスムーズに行えない場合、間に変換ツールを挟む必要が出てきてしまい、運用効率は大幅に下がってしまいます。
一般的なSaaS(ASP)型の管理画面はUI設計を変更できないケースが多く(ショッピングカートによってはデータ連携やCSVレイアウト調整のみ対応可能な場合あり)、自社の業務フローにきめ細かく合わせることは困難です。
その点、EC-CUBEであれば、管理画面も全体的にカスタマイズすることができるため、運用に合わせたUI設計が可能です。これはEC-CUBEの最も大きな強みの一つと言えます。
運用する企業ごとに、毎日必要な情報は異なります。
自社の運用に合わせて管理画面を最適化することで、作業効率が向上し、人件費の削減や時間の確保ができ、その余裕を生むことで、ECのさらなる発展にリソース(人、時間、お金)を使うことが可能になります。
EC-CUBEは販売の「強力な武器」になる
EC-CUBEは確かに運用コストやセキュリティ対策の手間はかかります。しかし、その特性を正しく理解して使いこなせば、販売の協力な武器になることは間違いないです。
TOPPANクロレでは、EC-CUBE相談室 というコンテンツにて、EC-CUBEに関する「お悩み」を解決するお手伝いをさせていただいております。
相談には費用はかかりませんし、相談したからと言って弊社に必ず発注をしないといけないわけではございませんので、お気軽にご相談ください。
EC-CUBE相談室
また、以前公開した記事「EC-CUBEとは?機能やメリット、料金、導入方法を解説」も併せて読んでいただけると、より理解が深まるはずです。
このコラムではEC-CUBEにかかる質問・疑問を少しでも解消していければと思い、執筆を進めております。
次回からも、EC-CUBEにまつわる疑問や現場のTipsをお届けしていきます。お楽しみに!
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