ブランド戦略とは?具体的な戦略の立て方をわかりやすく解説

2021/05/17 09:00:00
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ブランド戦略とは?具体的な戦略の立て方と成功事例

 

「自社の認知度を上げたい」「価格競争から抜け出したい」と考え、ブランド戦略やブランディングを検討していませんか?

しかし「そもそもブランド戦略とブランディングの違いって何?」「何から手をつければいいのか分からない」と悩む担当者の方も少なくありません。

この記事では、混合しやすいブランドやブランド戦略、ブランディングの本質的な違いをわかりやすく解説します。さらに、成功に導くための具体的なステップや実際の成功事例まで、詳しく紹介します。

 

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目次

ブランド戦略とは?ブランド、ブランディングとの違い

 

 

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ブランドとは:「顧客の頭の中にある共通のイメージ」

 

ブランド(Brand)とは、単にロゴマークや商品名のことではありません。「企業や商品・サービスに対して、顧客(消費者)が抱く共通のイメージや価値」そのものを指します。

たとえば、「スターバックス」と聞いたときに、多くの人が「おしゃれな空間」「サードプレイス(居心地のよい第3の場所)」「少し贅沢でおいしいコーヒー」といった共通のイメージを思い浮かべるはずです。この「頭の中に浮かぶイメージや信頼感」こそがブランドです。

 

ブランド戦略とは:「ブランドの認知を広げ価値を高めるための『設計図(シナリオ)』」

 

ブランド戦略(Brand Strategy)とは、自社のビジネス目標を達成するために、「誰に、どんなイメージを持ってもらうか」をあらかじめ決める戦略(設計図)です。戦略(設計図)がないままブランディング(行動)をはじめると、デザインや広告のメッセージがバラバラになり、顧客に正しいイメージが伝わりません。組織の全員が同じ方向を向き、一貫したメッセージを発信するためにブランド戦略が必要不可欠なのです。

 

ブランディングとは:「イメージを育てるための『行動(マーケティング活動)』」

 

ブランディング(Branding)とは、顧客の頭の中に「望ましいブランドイメージ」を植え付け、育てていくための具体的な活動(行動)のすべてを指します。ロゴのデザイン、キャッチコピーの開発、パッケージの工夫、広告、SNSでの発信、接客対応、店舗の内装など、顧客とのあらゆる接点を通じて「私たちはこのような価値を提供しています」と伝え続けるアクションのことです。

 

違いを具体例で例えると?

 

これら3つの関係性を「恋愛」に例えると、非常にイメージしやすくなります。

 

  • ブランド = 相手から思われている「あなたの印象」(例:優しくて頼りになる人)

  • ブランド戦略 = 相手に好きになってもらうための「作戦・計画」(例:相手の好みを分析し、誠実さをアピールしようと決める)

  • ブランディング = 作戦を実行するための「具体的なアプローチ」(例:おしゃれな服を着る、マメに連絡する、親切にする)

 

つまり、「ブランド戦略(作戦)」に沿って「ブランディング(アプローチ)」を行うことで、理想の「ブランド(印象)」が作られる、という関係性です。

 

ブランド戦略の立て方・5つのステップ

 

このように重要なブランド戦略ですが、立案をする際には、次のようなステップに分けて検討をしていきます。

 

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ブランド戦略の中でも、特に前半のターゲティング、ポジショニング、アイデンティティの定義は、ブランドそのものを決定づけるとも言える重要なプロセスです。時間をかけて丁寧に検討することが求められます。ここからは、それぞれのステップについて順に見ていきましょう。

 

1.ターゲティング:誰に向けたブランドなのかを定義する

 

ブランディングとは、商品の価値を相手に理解・共感してもらうように伝えていく活動です。そのためには、まず自社ブランドを支持してほしい有望な顧客層にターゲットを絞り、相手の心にどう伝えればよいかを考える必要があります。世代や性別といった属性はもとより、ニーズや好みを十分に見極めたうえで、ターゲットから選んでもらえるようにブランド設計を行います。

 

 

2.ブランド・ポジショニング:ブランドの市場における立ち位置を決める

 

その市場における自社ブランドの独自性、ほかとは違う魅力は何でしょうか?

価格帯、品質、デザイン性、機能性などを、競合となるブランド・製品・サービスと比較し、差別化するポイントを特定することがブランド・ポジショニングです。環境分析の結果も踏まえ、「市場においてどんな立ち位置を目指すのか」を明確にすることが重要です。

例えばスターバックスコーヒーは、ほかのチェーンコーヒー店よりも価格設定が高めですが、店舗の雰囲気やデザイン性を重視することで独自のポジションをつくり、成功しました。

 

3.ブランド・アイデンティティ:どのようなブランドなのかを定義する

 

ブランド・アイデンティティとは、「このブランドについて顧客にどのようなイメージを持ってほしいのか」「このブランドは何を実現しようとしているのか」「顧客にどのような価値観を提供したいのか」といった、ブランドの核となるコンセプトを明確にしたものを指します。他社と差別化できるブランド・アイデンティティを定義する必要がありますが、その際は、自社の強みを生かし、企業文化や企業理念に沿ったコンセプトにすることが大切です。

 

4.ブランドを象徴するロゴ、デザイン、キャッチコピーなどを作る

 

「この木なんの木」や「クロネコ」といった少ないヒントを出すだけで、多くの人が同じ企業を思い浮かべるでしょう。また「お口の恋人」というキャッチコピーからも多くの人が同じブランドを連想するはずです。ブランドのアイデンティティを象徴するロゴやキャッチコピーは「抽象メディア」とも呼ばれ、ブランド戦略に欠かせません。そして抽象メディアを具体化したものが「可視メディア」です。

 

Webコンテンツ、CM、商品のパッケージ、パンフレット、名刺、レターセット、看板や販促グッズなど、あらゆる可視メディアの制作においては、ブランド用に定めたルール(デザインガイドライン)を必ず守り、一貫した表現を行うようにしましょう。

 

5.ブランドの訴求方法を決める

 

ブランドの認知を広める手段には、広告(マスメディア、屋外広告、Web広告など)、広報・PR活動、イベントやプロモーションなど、さまざまな選択肢があります。さらに近年では、X(旧Twitter)やYouTubeなどのSNS、ブログを通じて自らコンテンツを発信したり、インフルエンサーを起用してブランドのイメージアップを図ったりと、訴求の選択肢は広がってきています。ブランドの訴求方法を決めるときには、ブランドのイメージやターゲットに合った媒体やツールを選び、適切なトーン&マナーで表現することが大切です。

 

ブランド戦略の検証方法

 

ブランドの醸成は短期間でできるものではありませんが、ブランディングの進捗や成果はその都度しっかり検証し、必要であれば軌道を修正します。

ブランドの浸透度合いは、認知度や純粋想起(「〇〇といえばこのブランド」というようなイメージ付けができているか)、購入意向の推移といった指標を用いて測定しますが、ここでは顧客ロイヤルティを測定する方法を紹介します。顧客ロイヤルティとは顧客がブランドや製品・サービスに愛着を持っているかどうかを示す指標です。一定の期間を置いて、その推移を確認することで、ブランドへの信頼や愛着の変化を読み取ることができます。

 

 

顧客推奨度調査(NPS)

 

顧客の感情を測定することは難しいテーマでしたが、「この製品(ブランド、サービス、企業)を家族や友人に勧めたいですか?」というシンプルな質問によって顧客ロイヤルティを測定できることが分かると、その調査方法は瞬く間に普及しました。これが顧客推奨調査です。今では世界中の多くの企業がカスタマー戦略やブランド戦略に顧客推奨度調査を取り入れています。

顧客推奨度調査では、点数によって、顧客を以下の3つに分類します。

 

  • 9~10点:推奨者 ブランドへの愛着(ロイヤルティ)が高く、口コミを広げてくれる熱狂的なファン

  • 7~8点:中立者 満足はしているが、他社へ乗り換える可能性もある顧客

  • 0~6点:批判者 不満をもっており、ネガティブな口コミを広げるリスクがある顧客

 

スコアの算出方法

「推奨者の割合(%)」から「批判者の割合(%)」を引いた数字が、顧客ロイヤルティ(ブランドへの愛着度)の指標となります。定期的にこの調査を行うことで、ブランド戦略の効果を数値として確認でき、軌道修正や次の打ち手を検討しやすくなります。

 

ブランド戦略の検証 顧客推奨度調査 

ブランド戦略の検証 顧客推奨度の算出

 

 

ブランド戦略の成功事例

 

ここでは、巧みなブランド戦略によって実績を挙げている例を2つ紹介します。

 

星野リゾート:現場の従業員も参加する独自のブランド戦略で成功

 

数々のリゾート再生で知られる株式会社星野リゾートは、「非日常の体験」という独自のポジショニングで成功を収めています。

たとえば圧倒的非日常を掲げる「星のや」では、客室にあえてテレビや時計を置いていません。これは「時間を忘れて地域の文化や自然を味わう」というブランド・アイデンティティに基づいた設計です。

地域の魅力を再発見できる温泉旅館「界」や、豊富なアクティビティを提供するリゾートホテルの「リゾナーレ」も、宿泊にとどまらず「その場所へ行ったときに誰と何ができるか」という体験までがイメージできるようなブランディングを行っています。その結果、各地の既存のリゾートや旅館と重ならないニッチな立ち位置を確保したのです。

同社のブランド戦略の特徴は、現場の従業員が主体性を持ってブランド・コンセプトを決めている点にもあります。スタッフ自身がブランディングに携わることで、自社のブランドを深く理解し、ブランド戦略に沿ったサービスを、誇りを持って提供しているそうです。


星野リゾートのブランディングから学ぶ!〜理論の実践とは〜|BRANDING LAB

 

ワークマン:ブランド・ポジショニングを変えて成功

 

作業服の専門店だった株式会社ワークマンは、自社の強みである「高機能・低価格」をベースに、一般消費者向けのアウトドア・スポーツウェア市場へ進出しました(ポジショニングの変更)。

 

カジュアルファッションブランド「ワークマンプラス」を展開し、過酷な作業現場で培った「プロ品質の防水・防寒・動きやすさ」を、日常着やアウトドアを楽しみたい一般層(新たなターゲット)に向けて発信。「低価格なのに圧倒的な機能性」という空白のポジションを確立し、爆発的な業績成長を遂げました。


ワークマンプラスのブランド戦略|imagina

 

ブランド戦略で顧客に選ばれ続ける企業へ

 

ブランド戦略の本質は、「自社独自の強み(アイデンティティ)」を明確にし、ターゲットに対して「一貫したメッセージと体験」を届け続けることです。

顧客から愛され、信頼されるブランドを確立できれば、低価格競争から抜け出し、中長期的な安定成長を遂げることができます。まずは「自社が顧客に提供できる、他社にはない価値は何か」を書き出すところから始めてみてください。

 

「ブランド戦略の立て方が自社だけでは難しい」「Webサイトやパンフレットのデザインに一貫性を持たせたい」とお悩みの方は、ぜひTOPPANクロレにご相談ください。課題の特定から戦略立案、クリエイティブの製作まで、伴走型でサポートいたします。

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