Instagramショッピング機能(Shop Now)とは?メリットと使い方
国内で月間3,300万人が利用するInstagram。その中で、2018年6月に導入された「Instagramショッピング(Shop now)」は投稿画像から直接ECサイトに誘導できるという、ECサイトを運営している企業なら知っておきたい機能です。この記事では、これからInstagramショッピングを試してみたい人のために、その特徴や導入方法、賢い使い方を解説します。
Instagramショッピングとは?
Instagramは、2010年に誕生した写真や動画を共有できるSNSで、日本国内では月間3,300万人を超える人が利用しています(2019年3月の月間アクティブアカウント数※)。ほかのSNSに比べてビジュアルが重視されるため、見映えの良いアカウントに人気が集まるという特徴があります。
Instagramショッピング機能(Shop now)は、Instagramに投稿された画像や動画で商品を見たユーザーが、すぐに購入アクションに移れるように工夫された、EC向けに特化した機能です。
Instagramショッピングを使った投稿には、画像や動画の上に商品名と値段が書かれたタグが表示されます。ユーザーがタグをタップすると商品詳細ページが表示され、商品の詳しい内容を確認することができます。そのなかの「ウェブサイトで見る」ボタンをタップすれば、ECサイトに移動して商品を購入できる仕組みです。
Instagramの通常の投稿では、キャプション部分に外部サイトのリンクを記載しても有効になりません。投稿された画像の商品が欲しい人は、投稿者(EC事業者)のプロフィール画面に戻り、そこのリンクからECサイトに移動して、商品を検索する必要があります。
しかし、Instagramショッピングを使えば、投稿画面から簡単に商品の詳しい情報を確認でき、すぐにECサイトの購入ページに移動できます。Instagramの投稿を見てから購入までの動線がスムーズなため、購買の機会損失を防ぐことができるのです。
なお、Instagramショッピングを使った投稿から買い物ができるのはアプリ版Instagramのみです。
※出典:Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破|Facebook
Instagramショッピングの特徴
商品を見てから購入までの流れがスムーズ
前述のようにInstagramショッピングを使うと、投稿から商品詳細ページやECサイトの購入ページにスムーズに移動ができます。サイト移動のストレスが減り、販売の機会を逃しません。
費用がかからない
Instagramショッピングは無料で利用できます。予算を心配することなく誰でもすぐに始められる便利な機能です。
コーディネートや組み合わせで訴求できる
1枚の画像について最大5つの商品にタグが付けられます。複数の商品を組み合わせた画像や動画を投稿してコーディネートや使い方を提案することによって、合わせ買いや関連商品の購入を勧めることができます。
Instagramショッピングを使った投稿を広告として配信できる
Instagramショッピングを使った投稿は、そのまま広告として配信し、ユーザーのタイムラインに表示させることができます(広告配信は有料)。ただし広告に使えるのは画像1枚の投稿に限ります。
Instagramには、FacebookやX(旧Twitter)のようにユーザーが自分のフォロワー以外と情報をシェアする公式の機能がありません。アカウントのフォロワー以外に情報を届けたい場合には、関連するキーワードのタグをキャプションに付けて、検索されるのを待つことになります。
そのため、フォロワーを増やしたいときや新しいオーディエンスを獲得したい場合には、投稿を広告として配信し、多くのユーザーに見てもらうことが必要になります。広告に使う投稿は過去の投稿のなかから反応の良かったものを選ぶと、失敗が少なく効率的です。
Instagramショッピングを利用する際の注意点
Instagramショッピングを利用するときには、次のようなことに気をつけましょう。
使いすぎると逆効果
Instagramショッピングは使いすぎると押し売りのように思われて、フォロワーを遠ざけてしまう可能性があります。フォロワーを減らさないために、次のようなことに注意しましょう。
- 短期間に何度も同じ商品をタグ付けしない
- 投稿内のタグの数を絞る
- Instagramショッピングを使った投稿ばかりにならないようにする
投稿は美しさを重視する
Instagramのフォロワーは、視覚的に魅力のあるコンテンツを求める傾向があります。Instagramショッピングを使った投稿も美しく見えることが大切です。
通常のコンテンツと交ぜて投稿する
ユーザーが楽しんで見るコンテンツや役に立つと感じるコンテンツと、Instagramショッピングとを交ぜて投稿するようにしましょう。たとえば、ファッション通販のZOZO TOWN(@zozotown)や、ハンドメイドマーケットのminne(@minne_official)のInstagramは、コンテンツのバランスが良く、参考になります。
Instagramショッピング利用の流れ
次に、Instagramショッピングを利用するためのフローを7つのステップに分けて解説します。Instagramショッピングでは、Facebookのカタログ機能を使って商品情報を表示するため、両者を連携させる必要があります。
- Instagramショッピングの利用要件を確認する
- Instagramアカウントをビジネスアカウントに切り替える
- Facebookページと連携させる
- 商品情報をFacebookカタログにアップロードする
- アカウントの審査を受ける
- Instagramショッピングを起動する
- 投稿にタグ付けを行う
1 Instagramショッピングの利用要件を確認する
Instagramショッピングを利用するには、次の要件を満たしている必要があります。
- Instagramショッピングを利用できる国に拠点がある(日本は利用可)
- Instagramのショップで販売可能な商品を扱っている(形がある商品のみ。サービスのような形のないものは扱えない)
- Facebookの販売者契約(※1)とコマースポリシー(※2)を順守している
※1 販売者契約:https://www.facebook.com/legal/commerce_product_merchant_agreement
※2 コマースポリシー:https://help.instagram.com/1627591223954487 - ビジネスで所有しているWebサイトをメインに商品を販売している、または販売する予定
2 Instagramアカウントをビジネスアカウントに切り替える
Instagramの個人アカウントをビジネスアカウントに切り替えます。アカウントの切り替えは無料です。ビジネスアカウントに変更すると次のことができるようになります。
- プロフィール画面にメールアドレス、電話番号、住所を連絡先として掲載できる
- アカウント分析機能を利用できる
- 広告配信ができる(有料)
3 Facebookページと連携させる
Instagramのビジネスアカウントに連携させるFacebookページを登録します。Instagramショッピングを利用するには、管理権限用のFacebookアカウントとFacebookページが必要なので事前に準備しておきましょう。
4 商品情報をFacebookカタログにアップロードする
Instagramショッピングで販売する商品の情報を、Facebookカタログに登録します。Facebookカタログは、FacebookやInstagramで宣伝や販売をする商品の情報を登録しておくコンテナです。
商品情報は手動またはCSVの一括アップロードで登録します。Facebookと提携しているECプラットフォーム(Shopifyなど)を利用している場合は、自社ECサイトの商品情報をFacebookカタログと共有するデータ連携が可能です。
作成したFacebookカタログをInstagramアカウントと連携させます。
5 アカウントの審査を受ける
Instagramチームからアカウントの審査を受けます。審査期間は一般的には数日以内ですが、もう少し時間がかかる場合もあります。
6 Instagramショッピングを起動する
審査に通ったら、設定画面からInstagramショッピングを起動し、設定を完了します。
7 投稿にタグ付けを行う
Instagramに投稿画像をアップロードして、商品タグを追加します。ストーリーズの動画にタグ付けをする場合は、商品スタンプを選んで動画内の希望する場所に配置します。
無料で始められるInstagramショッピングを活用して、売上を伸ばそう!
ビジュアル重視の商品を扱うECサイトを運営しているなら、費用の心配をせずに始められるInstagramショッピングの利用を検討してみてください。Instagramショッピングは、投稿の閲覧から購入までのユーザーの動線がスムーズで、コーディネートや組み合わせで商品を提案できる点も魅力です。ただし利用する際には、ショッピング投稿の連投はしない、美しい画像を用意するといった、ユーザーの視点に立った配慮が必要です。Instagramショッピングを上手に活用して、ECサイトの売上を効率良く伸ばしましょう!
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- 投稿者: クロレDIGITAL
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