ECコンサルとは?業務内容や依頼するときのポイントを解説
初めてECサイトを立ち上げるときや、運営中のECで思ったように売上が伸びない場合に、的確なアドバイスが欲しいと感じる人は多いのではないでしょうか。そんなときに頼りになるのが、EC分野に特化したコンサルタント「ECコンサル」です。この記事では、ECコンサルが支援する領域や業務の内容、依頼するときのポイントなどを解説します。
ECコンサルとは?
ECコンサルとは、ECコンサルティングやECコンサルタントを略した言葉です。
ECコンサルティングは、ECサイトの立ち上げや売上アップ、運営方法改善のために、専門的なアドバイスや業務サポートを提供するサービスです。
ECコンサルタントは、ECモールや自社のECサイトの運営に関する知見を持ち、インターネットやマーケティングに精通して、コンサルティングを行う企業や個人を指します。
ECコンサルに支援してもらえば、社内にECに詳しい人材がいなくてもEC事業に着手できます。そして、的確なアドバイスに従って業務を進めることで、あまり時間をかけずに経験やノウハウを蓄積することが可能です。
ECコンサルの支援領域
ECサイトの立ち上げには、事業企画の立案から市場調査、商品企画、サイト構築、販売の収益化に至るまで、多くの業務があります。また、実際の運営では、サイトの更新や集客、顧客管理、在庫管理、売上管理といったさまざまな業務があります。
ECコンサルはこれらの業務全般を支援します。ただし、ECの立ち上げと実際の運営とでは専門性が大きく異なるため、多くの場合、ECコンサルの支援領域は次の2つに分けられます。
- 戦略系ECコンサル:ECサイトの立ち上げ時に必要な戦略策定の支援を行う
- 業務支援系ECコンサル:すでに運営をしているECサイトの改善に関わる支援を行う
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ECサイトの立ち上げ時の戦略策定に関する詳しい解説は下記をご覧ください。
EC事業とは?事業を始めるメリットと立ち上げ時に考えるべき5つのこと
ECサイトの運営業務に関する詳しい解説は下記をご覧ください。
ECサイト運営とは?担当者が知るべき8つの業務内容を詳しく解説
ECコンサルの業務内容例
ECコンサルの業務にはさまざまなものがありますが、主な例をいくつか挙げてみます。
【戦略系】戦略立案・出店サポート
新たなEC事業の目的を達成させるために調査や分析を行い、戦略の策定やコンセプトの設計などを支援します。
主な業務
- 事業計画や収支計画の立案支援
- 市場調査・顧客調査・競合調査などの各種調査と分析、レポート
- ECのコンセプト設計支援
- 売上目標やKPIの設定支援
- 商品企画、商品開発支援
- ECプラットフォームの選定、ECサイトの構築の支援
【業務支援系】集客の改善
自社ECサイトの一般的な集客施策はSEO対策とリスティング広告ですが、専門的なノウハウに基づいて運用すれば、時間をかけずに成果を出すことが可能です。
一方、ECモールに出店した場合は、モールごとの特徴に合った施策を打つことで集客効率が上がります。ECコンサルは、動きの速い各モールのトレンドに沿った提案をしてくれます。
主な業務
- 広告効果の分析、レポート
- 集客支援(Webマーケティング、SEO、SNSマーケティングなど)
- ECモールごとの企画の活用支援
- リスティング広告ほか各種広告の設定支援 など
【業務支援系】コンバージョン率(CVR)の改善
集客に成功してサイト訪問者が増えても、売上が増えなければ意味がありません。コンバージョン率(CVR)は、サイト訪問者数に対して成果がどの程度あったかを示す指標です。
ECコンサルは、ECサイトのアクセス解析や顧客の行動データをもとにECサイトの問題点を見つけ、改善策を提案します。
主な業務
- アクセス解析、CVRの分析、レポート
- サイトデザインやコピーなどの改善支援
- サイト内回遊率の改善支援
- カゴ落ち施策(買い物の途中で購入をやめないようにする対策)の立案支援 など
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コンバージョン率に関する詳しい解説は下記をご覧ください。
コンバージョン率(CVR)とは?計算方法からCVRを上げるための改善施策を解説!
【業務支援系】客単価・リピート率の向上
リピーターが増えて客単価が上がると、売上の見込みが立ちやすくなり、ECサイトの運営が安定します。ECコンサルは、顧客の行動を分析したうえで、現状把握や改善案の策定をサポートします。
主な業務
- アクセス解析、顧客の行動データの分析、レポート
- 既存顧客へのコミュニケーション施策(メルマガやクーポン、ステップメールなど)の立案支援
- ロイヤルティプログラム(優良顧客への特典付与)の立案支援 など
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ECサイトのリピーター獲得に関する詳しい解説は下記をご覧ください。
リピーター獲得の重要性とは?ECサイトにリピーターを増やすメリットと5つの施策
ECコンサルに依頼する際のポイント
自社の課題に合ったECコンサルを見つけて的確に依頼をするために、チェックしておきたいポイントを紹介します。
依頼する目的を明確にする
ECコンサルは多くの施策のなかから、依頼者の課題解決のために最も適したプランを提案します。しかし、依頼側の意図があいまいだと、適切な施策を提案するのに時間がかかります。ECコンサルに依頼をする際には、自社の現状と依頼する目的を整理し、明確にしておきましょう。
得意な分野、実績を見極める
ECコンサルに依頼するときには、相談したい内容にマッチした相手を選ぶことが大切です。ECサイトを立ち上げる際には構築方法や戦略立案に強いコンサルを、すでに稼働しているECサイトの売上アップが目的であれば、マーケティングに強いコンサルを選びます。
さらに「ECモール対策に詳しい」「越境ECに強い」といった得意な分野や実績を確認して、自社の課題を一緒に解決してくれるパートナーを見つけましょう。
コンサル付きEC代行運営か、伴走型のコンサルかを選ぶ
ECコンサルには、アドバイスだけでなくECの実務を代行する会社もあります。分析に基づいた施策の実行を任せられるため、社内の人手をかけずに成果が出しやすいというメリットがあります。ただし代行運営の場合には、社内にノウハウが蓄積されません。
一方、伴走型のECコンサルに依頼する場合は、アドバイスを受けながら、自分たちの手で施策を行うことになります。そのため、社内にノウハウが蓄積し、スタッフの成長にもつながります。伴走型を選ぶ場合は、現場の担当者と共に改善に向けたTODOリストを作成し、状況を確認しながらゴールまで導いてくれるパートナーを見つけましょう。
自社に合った契約パターンを選ぶ
ECコンサルの料金はピンからキリまでさまざまです。そのため事前に予算を決めて、その範囲で相手を探す方が効率的です。
その際に知っておきたいのが、ECコンサルの契約パターンです。契約パターンには主に次の3つがあります。それぞれの特徴を知って、自社のニーズに合った相手を選びましょう。
顧問契約
毎月一定の費用を支払って、アドバイスや相談に応じます。訪問は月1回という場合が多く、レポートや提案は別料金というケースもあります。すでに自社でECを運営しており、その時々の相談に乗ってほしいといった場合に適しています。
時間契約
コンサル担当者の拘束時間をもとに料金を算出します。戦略立案や調査、レポート、提案といったコンサル内容を料金に換算し、積み上げて見積もりが作られます。ECサイトの立ち上げのような期間を区切ったプロジェクトでよく採用される方式です。
成果報酬
コンサルの結果として得られた成果に合わせて一定の報酬を支払う方式で、成果が明確に把握できる場合に採用されます。例えば、コンサル付きEC代行運営では、基本報酬は低めに設定しておき、売上に連動する成果報酬をプラスして支払うといった契約を結ぶことがあります。
ECコンサルは、ECの成功に向けてともに取り組むパートナー
ECコンサルは、ECサイトの立ち上げから運営のノウハウまで、幅広いサポートを提供してくれます。専門的な知見とノウハウによって、ECサイトが直面するさまざまな課題の解決をサポートし、目標の達成に向けてともに歩んでくれる頼りになるパートナーです。ただし、ECコンサルにはさまざまなタイプがあります。専門性や得意分野、実績、契約形態などを確認して、自社のニーズに合った信頼できる相手を見つけましょう。
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- 投稿者: クロレDIGITAL
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