キャンペーンサイト制作ガイド|目的・手順・注意点をわかりやすく紹介

Webプロモーションにおいて、キャンペーンサイトは非常に強力なツールです。
認知度向上や販売促進、エンゲージメント強化など、特定の目的を達成するために設計されます。
成功するキャンペーンサイトを作るには、その役割を理解し、正しい制作手順、そして制作時に「押さえておきたいポイント」を把握することが不可欠です。
このコラムでは、キャンペーンサイトの基礎知識から、制作の目的、具体的な手順、成功事例、そして制作時の注意点までを網羅的に解説します。成果に繋がるサイト作りのための必読ガイドとして、ぜひご活用ください。
効果的なサイト作成やサイト改善を行いたいと考えの方は、ぜひこちらをご覧ください。
目次
キャンペーンサイトとは
キャンペーンサイトとは、自社の商品やサービスに関するキャンペーンを告知・展開するための専用Webサイトです。
キャンペーン内容の紹介だけでなく、SNSとの連携や参加型コンテンツ(投票や応募フォームなど)を設けることで、話題性を高めることもできます。
形式はLPのように1ページで完結するものから、複数ページで構成された情報量の多いサイトまで、目的に応じてさまざまです。
キャンペーンサイトと他のWebサイトとの違い
キャンペーンサイトと似たWebサイトに「プロモーションサイト」や「ランディングページ(LP)」があります。
それぞれのサイトとの違いを解説します。
プロモーションサイトとの違い
プロモーションサイトとは、商品やサービスに関する情報をまとめたWebサイトで、認知拡大や販売促進を目的としています。
単なる商品情報だけでなく、開発ストーリーや特徴、特典などを通じて、ユーザーの関心を惹きつけます。
企業が発信したい情報を効果的に伝えるためのサイトであり、市場での販売有無に関係なく、新商品の先行告知や既存商品のリブランディングなどにも活用できます。
また、プロモーションサイトは期間限定ではなく、定期的なリニューアルを行いながら中長期的に運用されるのが一般的です。
これに対し、キャンペーンサイトは特定の新商品やキャンペーン商品など、限られた対象にフォーカスしており、掲載期間もキャンペーン開催期間に限られる点が異なります。
ランディングページ(LP)との違い
ランディングページ(LP)とは、広告やSNS、検索エンジンなどから流入したユーザーが最初に訪れるウェブページです。
購入や資料請求など、ユーザーに特定の行動を促すことを目的に設計されており、主に1ページ完結型で情報が縦長に整理されている点が特徴です。
Web広告と連動し、販促を意識したページ構成となっているため、購入ボタンのクリックなどユーザーの明確な行動をスムーズに誘導します。
ランディングページは、商品やサービスの購入に直結しやすく、売上に直接貢献する重要な役割を持っています。
また、キャンペーンサイトと異なり、掲載期間に厳密な制限はなく、広告の掲載期間中は継続して活用されるのが一般的です。
このように、キャンペーンサイト・プロモーションサイト・ランディングページそれぞれで目的や掲載期間に大きな違いがある点を押さえておきましょう。
キャンペーンサイトを制作する目的と役割
キャンペーンサイトの最大の目的は、特定の商品やサービスの認知度を高め、その魅力や価値をユーザーに正確かつ効果的に伝えることにあります。
新たな商品やサービスを一般的なWebサイトで紹介しても他の情報に埋もれてしまい、思うようにユーザーの認知を集めることが難しい場合が多いでしょう。
一方で、キャンペーンサイトでは一つの商品やサービスに焦点を当てることができるため、訴求力が高く、ターゲット層に強い印象を与えることが可能です。
さらに、SNSとの連携を活用することで、情報拡散力が高まり、より多くのユーザーへ商品・サービスをアピールできる点も大きなメリットです。
なお、キャンペーンサイトは購入自体を直接促すランディングページほどの即効性はありませんが、そもそも購買につなげるためには認知が不可欠です。まずは「知ってもらう」ことが土台となり、その上で購入やサービス利用に導いていく役割を担っています。キャンペーンサイトは、商品の認知という購買プロセスの初期段階を担う、きわめて重要な施策のひとつです。
キャンペーンサイトを制作する手順
キャンペーンサイトの大まかな制作手順は以下のとおりです。
・目的・ターゲットの明確化
・コンセプト設計・アイデア出し
・ワイヤーフレーム作成・デザイン
・コーディング・実装
・テスト・公開
・告知を行う
・効果検証・改善
目的・ターゲットの明確化
まずはキャンペーンサイトを制作する目的を明確にしましょう。
目的に応じて、ページのデザインや掲載するコンテンツなども変わってきます。
代表的な目的としては、商品の認知向上や会員登録・商品購入などが挙げられます。
また、目的と同時にターゲットも明確にすることで、より訴求力のあるサイト構築が可能になります。
ターゲットを決める際には、年齢や性別と言った基本的なことだけでなく、家族構成や趣味・ライフスタイルなどより具体的にイメージするとよいでしょう。
こうしたターゲット設定はマーケティング用語でペルソナ設定と呼ばれます。
ペルソナについては以下で詳しく解説しています。
コンセプト設計・アイデア出し
コンセプトを設計する際には、キャンペーンの目的やターゲット、商品の特性や企業理念などを元に、商品や自社の魅力が伝わるコンセプトを設計することが大切です。
コンセプトが決まったら、キャンペーンサイトに掲載するコンテンツのアイデアを洗い出していきます。
代表的なコンテンツには以下のようなものがあります。
キャンペーンの詳細説明
応募ボタン
SNSとの連動
商品紹介へのリンク
アニメーション
掲載するコンテンツをもとにレイアウトが決まってくるので、必要なコンテンツの漏れがないようにすることが重要です。
まずは思いつくものを全て挙げ、目的やコンセプト・ターゲットに応じてユーザーに響くコンテンツかどうか検討していくようにしましょう。
ワイヤーフレーム作成・デザイン
掲載するコンテンツが決まったらワイヤーフレームでレイアウトを決定させます。
ワイヤーフレームとは、Webページの基本的な構成を線や枠で表現した図です。
何を・どこに・どのように配置するのか、シンプルに要素や情報を配置し視覚化することで、全体的なイメージの把握やコンテンツの過不足などが確認できます。
レイアウト決定後は、ターゲットの好みや商品・企業のイメージに合わせてデザインを行っていきます。
▶ワイヤーフレームとは?具体的な作り方とおすすめツール
コーディング・実装
ワイヤーフレームやデザインに基づいてキャンペーンサイトを構築していきます。
実装の際には「必要な機能が搭載されているか」だけでなく、SEO対策やセキュリティ対策もしっかり行っていきましょう。
テスト・公開
完成したら、テスト環境で動作チェックを行います。
リンクの不備やフォームの不具合、表示崩れなどがないかを入念にチェックしましょう。
問題がなければキャンペーン開始日などの期日に合わせて公開します。
告知を行う
公開後は、SNSやオウンドメディア・広告などを活用して告知を行いましょう。
告知方法は、ターゲットが活用する媒体をリサーチしたうえで適切な媒体を組み合わせて行うのが効果的です。
特にSNSとの連携は、拡散力を高め、潜在層へのアプローチにも有効です。
SNSで魅力的な投稿をすれば、認知度の低い企業でも一気に拡散できる可能性があります。
効果検証・改善
キャンペーンサイトは公開したらお終いではなく、効果を検証し適切に改善することが大切です。
アクセス解析やコンバーション追跡などを行って適宜改善し、サイトのパフォーマンスを向上させていきましょう。
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キャンペーンサイトの成功事例
ここでは、キャンペーンサイトの成功事例をご紹介します。
フジパン株式会社「ネオバタ総選挙」
フジパン株式会社では人気商品であるネオバターシリーズを対象に「ネオバタ総選挙」としてキャンペーンを開催。
それぞれのパンのキャラクターが公約を掲げる選挙形式というユニークな企画です。
キャンペーンサイトでは、それぞれのパンの公約や特徴が記載されています。
また、キャンペーンサイトだけでなく商品パッケージや公式Xアカウントや各種SNS(TikTok、Instagram)とも連動しており横断的なキャンペーン展開という点も特徴です。
参考:https://www.fujipan.co.jp/product/neo/neobatakun/vote/
森永乳業株式会社「ビヒダス体験談投稿キャンペーン」
森永乳業株式会社のビヒダスでは、ハッシュタグをつけて商品写真と体験談を投稿するとプレゼントがもらえるキャンペーンを実施。キャンペーンによる多くの口コミを集めることやSNSでの拡散に成功しています。
参考:https://bifidus.jp/taikendan/
株式会社明治「きのこの山ワイヤレスイヤホン」
明治では「きのこの山ワイヤレスイヤホン」が当たるキャンペーンを実施。
キャンペーンサイトは、アクセスすると印象的なワイヤレスイヤホンの動画が目を引く造りになっています。
また、キャンペーン詳細確認や商品購入がすぐに行える導線になっているのも特徴です。
参考:https://www.meiji.co.jp/products/brand/kinotake/kinokonoyama-wirelessearphone/
キャンペーンサイトの制作で押さえておきたいポイント
キャンペーンサイトを自社で作る場合、「誰に・何を・どうしてもらいたいのか」を明確にし、その導線を分かりやすく設定することが大切です。
サイトを訪れたユーザーにどのようなアクションをしてもらいたいのか、求めるゴールに向けた導線を用意するようにしましょう。
この際、具体的なゴール(KPI)を設定しておくとキャンペーンサイトの効果がより高まります。
キャンペーンサイト制作には専門的な知識やノウハウの必要になるため、制作会社に依頼するのも一つの方法です。
外注する場合は、複数の制作会社の実績や費用をしっかりと比較・検討したうえで、依頼先を決めるようにしましょう。
キャンペーンサイトを制作するときの注意点
キャンペーンサイトを制作する際の注意点として以下が挙げられます。
・目的が曖昧なまま進めない
・デザイン重視ではなく使いやすさを考える
・公開に合わせてスケジュール管理をしっかり行う
目的が曖昧なまま進めない
キャンペーンサイトは目的によって方向性やデザインが決まってきます。
目的があいまいなままサイト制作を進めてしまうと、方向性がぶれやすくサイトの効果を最大限発揮しにくくなるので、最初の段階で目的を明確に定めておくことが重要です。
デザイン重視ではなく使いやすさを考える
キャンペーンサイトは限定された期間でユーザーの関心を引く必要があるため、デザインも大切な要素となります。
ターゲットの好みやニーズに合わせ、キャッチーで分かりやすいデザインにすることが重要です。
ただし、デザイン性ばかりを重視し企業や商品イメージとかけ離れたり、使い勝手が悪くなってしまってはマイナス印象になってしまいます。
サイトの目的を達成される前にユーザーに離脱されては意味がありません。
ユーザーが狙った通りのアクションを起こせるように導線を分かりやすく設計し、それに合わせたデザインを意識するようにしましょう。
公開に合わせてスケジュール管理をしっかり行う
キャンペーンサイトは一般的にキャンペーン期間中に限定して公開されます。開始日からスケジュールを逆算し、余裕を持った計画を立てるようにしましょう。進捗状況は常にチェックし、計画通りに進むように適宜調整していくことが大切です。
効果的に認知度をアップさせるためにキャンペーンサイトを活用しよう
キャンペーンサイトは商品・サービスの認知拡大において重要な役割を担います。
目的とターゲットを明確にし、魅力的かつ使いやすいサイトを制作することで、キャンペーンの成果を最大化できます。
キャンペーンサイトの制作には専門の知識やノウハウも必要になり、労力もかかります。
自社での作成が不安な場合は、実績のある制作会社への相談や依頼を検討しましょう。
サイトの制作やリニューアルについては、こちらの資料をご覧ください。
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