1.最初のプレゼンではコンセプトになるようなキーワードを提案
小上馬様:記念式典でやりたいことだけは決まっていました。まずムービーを流して、普段の業務とは違う世界を作り出し、参加した方がその日を振り返っていただけるような、持ち帰れるようなものを作りたいと考えていました。
川崎様:私たちは人事部のメンバーでしたが、当時、3人ともオープンロジにジョインして3年以内で、手探りの状況でした。Googleで「周年事業の進め方」と検索して、ヒットした企業にコンタクトをとらせていただくようなところから始めました。そのうちの1社がTOPPANクロレでした。
TP神林:最初の打ち合わせで「社員の熱量を高めたい」というお話が印象的でした。そこから、感情に訴えるクリエイティブ企画を提案しました。若い会社ならではの勢いを感じさせる内容を、ムービーと冊子で、どう形にするかを考えたのを覚えています。

左:TOPPANクロレ 神林、右:小上馬様

川崎様
2.取材、インタビューのスケジューリングをきっちり調整
TP神林:これまで私たちが支援させていただいた周年事業の中でも最短記録と言えるほど、準備期間が短い状態でした。
投資家の方やパートナー倉庫の社長様など、社外のステークホルダーの皆さまへのインタビュー日時の調整や、撮影スケジュールの組み立てなど、スケジュール管理はジグソーパズルのようでしたね。でも、オープンロジの皆さんが情熱を持って動いてくださったので、こちらも全力で対応しました。
笠間様:社員のスケジュール調整が特に大変でした。物流業界は年末が繁忙期なので、パートナー倉庫へ行く社員もおり、取材日程を組むのが難しかったです。
TP神林:全ての取材で、事前にトークスクリプトを用意されたり、取材に慣れていない社員が話しやすいような雰囲気づくりをされたりと、準備が素晴らしかったのも、スピーディーな完成に繋がりました。冊子では、社員の皆さんの座談会からアンケート企画への流れが自然で、読んでいて心が温まる構成になりましたね。
笠間様:最後のページに全社員の顔写真を掲載したのも良かったですね。映像のエンドロールでは社員全員の名前を流し、冊子では顔写真を載せることで、“みんなでオープンロジを作っている”というメッセージを強く伝えることができたと感じています。

笠間様

社員アンケートのページ
3.「積み上げてきた軌跡を振り返る」方針への転換にも柔軟に対応
小上馬様:当初は“感情に訴え、次の10年に向けて盛り上げる”という方向性だったのですが、進める中で“これまでの軌跡を伝えること”の重要性に気づきました。社員が自分たちの過去を振り返り、誇りを持てるような内容にしたいと。
TP神林:そこから、何度かコンセプトの変更があり、最終的に“軌跡を振り返り、未来への力にする”という内容に落ち着きましたね。
小上馬様:今回やってみて、ベンチャーほど周年事業をやるべきだと思いました。社員に歴史を伝える機会が少ないので、会社の軌跡や存在意義を再認識してもらうのに周年事業が活かせました。
川崎様:ベンチャー企業は、変化の多い環境ですので、社内にある過去のナレッジを体系的にまとめておくことも大切です。周年事業はその良いきっかけになりました。また、急成長中の企業の場合、組織拡大のスピードが速いです。既存社員と新入社員が同じ熱量を持って、日々の業務にあたるために、会社の軌跡、変遷を、今回のようにムービーや読み物として、いつでも見ることができる状態にしておくことは、すごく良いと思いましたね。

オープンロジ社の会議室にて

記念冊子の大扉ページ
周年事業に求めるゴールを見据えて、TOPPANクロレが伴走支援
笠間様:記念式典当日は、ゲストとしてベンチャーキャピタルや投資家の方々にも参加いただきました。社員にとっては外部の方々からの期待が伝わり、モチベーションが高まったと思います。
小上馬様:周年事業を通じて、社員の温度感が統一されたことが大きな成果です。創業者や初期メンバーと新しい社員の間で熱量の差がありましたが、イベントを通じて同じ視座に立てるようになったと思います。
冊子は役員たちからも「すごいね!コレ!」と絶賛される出来栄えになりました。
笠間様:ムービーは今、新入社員の皆さんに見てもらっています。当社の軌跡や物流の知識が無い人にも、オープンロジが何をやってきて、どこに向かおうとしているのかがよくわかると言ってもらえています。
小上馬様:感覚的な話になりますが、社員のマインドを引き上げる施策としてのROI(Return On Investment)は非常に高いと思います。売上や定着率に直結するわけではありませんが、長期的には会社の成長に寄与する重要な施策になりました。

小上馬様

式典の様子