インスタグラムマーケティングとは?成功に必要な施策や特徴
Instagramは、写真や動画が共有できるSNSで、幅広いユーザー層に人気です。商品やブランドの良さを、視覚を通してアピールできるという特徴を生かしたインスタマーケティングに、今、多くの企業が着目し、取り組んでいます。この記事では、インスタマーケティングを始めたいと考えている人のために、Instagramの機能と具体的なマーケティング施策、特徴、効果測定について解説します。
インスタマーケティングとは?
インスタマーケティングとは、「インスタ」の愛称で親しまれているInstagramを活用して、ブランドの認知拡大や商品の販売促進を目指すマーケティング戦略のことです。
詳細に入る前に、Instagramの概要と機能を押さえておきましょう。
Instagramとは?
Instagramは写真・動画の共有やライブ配信ができるSNSです。日本では3,300万人を超える人が利用しています(2019年3月※)。ほかのSNSよりもビジュアルが重視されるため、見映えの良いアカウントに人気が集まる特徴があります。
※出典:Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破|Facebook https://about.fb.com/ja/news/2019/06/japan_maaupdate-2/
Instagramの機能
Instagramには、通常のフィード投稿(タイムラインへの写真や動画の投稿)以外に、次のような機能があります。
Instagramストーリーズ
24時間で消える画像やショートムービーを投稿する機能です。ストーリーズの投稿はフィードには表示されず、投稿者のアイコンをクリックして視聴します。
Instagramリール
15秒から30秒のショートムービーを投稿し共有する機能です。ストーリーズと違い、時間がたっても消えることはありません。
IGTV(アイジーティーヴィ―)
IGTVは、動画の投稿や視聴に特化した機能で、最大60分の動画を投稿、視聴できます。Instagramアプリのほか、専用のIGTVアプリでも利用できます。
Instagramショッピング
ECに特化した機能です。投稿やストーリーズの商品写真に商品の情報をタグ付けし、ECサイトの商品ページにユーザーを直接誘導することができます。広告費をかけずに集客でき、販売に直結する機能として、ビジュアル重視の商品を扱うECで活用が進んでいます。
インスタライブ
Instagramでライブ配信をする機能です。ライブ配信を通してフォロワーとリアルタイムで交流ができます。配信者のアイコンをクリックすることで視聴できます。
まとめ機能
自分やフォロワーの投稿を、場所のタグやキーワードによって集め、プロフィール上に公開する機能です。まとめた画像はWebアルバムのようにフォロワーも閲覧できます。
インスタマーケティングの施策
インスタマーケティングの基本的な施策は、Instagramアカウントの運用とInstagram広告です。加えて、よく用いられる2つのマーケティング施策を紹介します。
Instagramアカウントの運用
まず、Instagramに自社アカウントを開設し、写真や動画を配信します。このアカウントがインスタマーケティングの基盤となります。
Instagramには、X(旧Twitter)の「リツイート」やFacebookの「シェア」のようにワンアクションで情報を二次拡散する機能がありません。アカウントの魅力を高めてフォロワーを増やし、影響力を拡大するために大切なのは、ターゲットとなるユーザー層の明確な定義です。アカウントのコンセプトをしっかりと決め、ブランドの世界観を表現する魅力的な投稿を継続的に行うことです。
フォロワー以外のユーザーを呼び込む工夫も必要です。アプリ内検索で表示されやすくするために、個々の投稿には適切なハッシュタグを付けます。アカウント名も、ターゲット層を意識して、検索されやすいことを意識して付けるようにします。
広く認知されて、企業やブランドのアカウントとして信頼されるには時間がかかります。長期的な視野を持って運用に取り組みましょう。
Instagram広告
Instagram広告は、フォロワー以外のユーザーに投稿を見せることで、自社のアカウントやWebサイトへの集客を狙います。Instagram内だけでなく、Facebookにも広告を配信できます。
Instagram広告は、配信を受け取るユーザーの属性やし好を指定するターゲティングができます。例えば、年齢、性別、居住地、興味関心、職業、ライフステージといった切り口でセグメントができるため、狙ったユーザー層に効率良く広告を配信することが可能です。
インフルエンサーの活用
コスメ、ファッション、旅行といった特定の分野で影響力のあるインフルエンサーや有名人を起用し、自身のInstagramに商品やサービスに関する投稿をしてもらう手法もよく使われます。
インフルエンサーが自身の言葉で発信する情報を、フォロワーは好感や信頼感を持って受け取ります。そのため、商品やブランドの魅力が伝わりやすいのです。「あの人が勧めている商品なら」と、直接購入に結びつくこともあります。
最近ではインスタライブを使ったライブ配信や、リール、IGTVなどの動画配信に、インフルエンサーを起用するケースも増えています。
ユーザー参加型キャンペーン
近年、注目されている施策が、ユーザーに投稿を促すユーザー参加型のキャンペーンです。例として、自社商品を使ったコーディネート画像にハッシュタグを付けて投稿するとプレゼントが当たる、といった懸賞企画が挙げられます。アカウントのフォローを懸賞応募の条件にする場合もあります。
ユーザー参加型キャンペーンは、その設計によって、フォロワーの獲得だけでなく、商品の認知度アップや販売促進、生の声の収集や話題づくりといったいろいろなメリットが見込めます。そのため、多くの企業が取り組みを進めているのです。
インスタマーケティングの特徴
次にインスタマーケティングの特徴を整理しておきます。
写真映えする商材との相性がいい
Instagramはアパレル、コスメ、インテリア、フードといった、ビジュアルで訴求することで、より興味・関心を持ってもらえる商材のマーケティングに向いています。
蓄積されたコンテンツでブランドの魅力を伝えられる
Instagramのプロフィール画面には、投稿してきた写真や動画がまとめて表示されています。プロフィールページに行けば、新規のユーザーもアカウント開設当初からの投稿がカタログのように見られるのもInstagramの特徴です。
アカウントに蓄積されたコンテンツは、ブランドの世界観や魅力を総合的に伝えます。そこで共感や好意を持ってもらうことによって、フォロワーの増加につなげます。
ハッシュタグの活用が進んでいる
投稿をハッシュタグで検索するユーザーが多いのも、Instagramの特徴のひとつです。そのため、インスタマーケティングではハッシュタグの活用が鍵となります。
ハッシュタグ(#)は、InstagramやX(旧Twitter)、Facebookなどの投稿のテキストに入れるタグのことです。ハッシュタグのあとにキーワードを付けると、投稿自体がそのキーワードでタグ付けされた(目印を付けられた)状態になり、検索性が高まります。そのため、検索されやすいキーワードにハッシュタグをつけて投稿すれば、閲覧数の増加が見込めます。
前述のユーザー参加型キャンペーンも、ハッシュタグを付けてもらうことで、ユーザーの投稿の収集が容易になります。ハッシュタグキャンペーンでは、#(ハッシュタグ)+キーワードとキーワードに合わせた画像を投稿するとプレゼントが当たるといった枠組みのものも多く、誰でも簡単に投稿できるのが魅力です。
インスタマーケティングの効果を測る指標
マーケティングでは、数値目標を立てて施策を行い、効果を測定し、その成果を検証して、次の施策に生かすというPDCAサイクルを回すことが重要です。インスタマーケティングでは、主に次のような指標で目標を立て、達成率を測ります。
フォロワー数
アカウントのファンの数です。フォロワーが多ければ、それだけ多くの人に情報が届くため、マーケティングの効果が高まります。フォロワーの増加率も確認します。
エンゲージメント
SNSにおけるエンゲージメントは、「いいね!」「シェア」といった投稿に対する反応のことです。Instagramでは、コメント数や「いいね」の数を確認して、ユーザーの関心度やアカウントの受け取られ方を推測します。
リーチ数
何人がその投稿を見たかを表します。1人が一定の期間内にその投稿を複数回見ても、リーチ数は1です。多くの広告やマーケティング施策ではまずリーチの拡大を目指し、そこからフォロワーやエンゲージメントを獲得します。
関連ハッシュタグの投稿数
自社商品やキャンペーンに関連したハッシュタグが付けられた、一般の投稿の数です。ハッシュタグの投稿数は、Instagram上の口コミ数として考えられ、そのことに関心を持つ人がどの程度いるか、話題になっているかを推測できます。
ブランディングも売上アップも!活用の幅が広がるインスタマーケティング
「インスタ映え」という言葉で社会現象を巻き起こし、今も利用者が増えているInstagram。その特徴を生かすインスタマーケティングは、フィード投稿や各種機能を使った投稿、キャンペーン等々、優良なコンテンツの提供を続け、アカウントのフォロワーを増やすことによって、商品やサービスの認知度アップやブランディングに貢献します。さらに最近では、商品を買うことがキャンペーン応募の資格となるマストバイキャンペーンやショッピング機能といった、売上に直結する手法にも注目が集まっています。活用の幅が広がり続けるインスタマーケティング。その動向は、今後も要チェックです。
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- 投稿者: クロレDIGITAL
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