5月某日、TikTok Shopがついに日本進出ー。その情報をキャッチした我々は、新しい販売チャネルの確立を目指し、「TikTok Shopプロジェクト」を始動させました。
弊社は自社事業として「キング枕」を運営しており、Shopifyで構築した自社ECサイトをはじめ、楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングといった大手モールでも販売を行っています。
本連載は、「TikTok Shopって実際どうなの?」「出店の手順がわからない」といった疑問を抱える方に向けて、弊社が実際にTikTok Shopを開設していくまでの過程を、記録・公開していくコラムです。自社でのチャレンジだからこそ書ける、リアルな体験を通じて、みなさまの出店判断や運用のヒントになれば幸いです。
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TikTok Shopの機能や特徴をより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【日本でも提供開始】TikTok Shopとは?主要機能や出店の手順、成功のポイントを解説
■この記事を書いた人
おぐら
TOPPANクロレ株式会社/ECビジネスG所属
TikTok Shop構築・運営のプロジェクトマネージャー。
日々発生するリアルな課題とチームの試行錯誤を、最前線からお届けします!
第1話ではセラーアカウントの開設、第2話ではTikTok Shop管理画面が解放され、銀行口座登録や配送設定などの店舗の基本設定を完了いたしました。試行錯誤した体験記がありますので、まだお読みでない方はぜひご覧くださいませ。
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これまでのあらすじは以下よりご覧ください。
・TikTok Shopアカウント登録までの流れ【TikTok Shopはじめました 第1話】
・店舗の基本設定【TikTok Shopはじめました 第2話】
今回は既存で稼働しているShopifyサイトとの商品・在庫・受注データを連携させるため、ハックルベリー社提供アプリであるCoreLinkを利用して、ShopifyとTikTok Shopのデータ連携を実現しております。ちょっと文章量も多くなりますが、どうぞお付き合いください。
「CoreLink for TikTok Shop」は、ECカートや各基幹システムとTikTok Shopのデータ連携を自動化できるサービスです。リアルタイムでの連携が可能なので、オペレーションコストを大幅に下げつつ、ストアの売上最大化に貢献します。
CoreLinkを利用することで、Shopify⇔TikTok Shop間での商品・在庫・受注データ共有が可能になります。つまり以下のことができるようになりますので、運用・管理の手間がかなり減ります。
キング枕の商品は数十~百点近くあるため、すべてを手作業で登録するわけにもいきません。
(たとえCSVで登録するにしてもエラーが出てやり直し・・などの手間を考えると、なるべく避けたい手法です)
CoreLinkを利用することで、Shopifyの商品情報がTikTok Shopに連携されるため、登録の手間をかなり軽減することができます。
商品名や商品説明はもちろんのこと、Shopifyで掲載している画像も登録されるので、一通り販売できる状態での登録が可能です。
在庫・受注データの流れとしては、TikTok Shop ⇒ Shopify ⇒ ネクストエンジンとなります。Shopifyとネクストエンジンは既に自動連携フローができておりますので、今回はShopifyの在庫がTikTok Shopに無事反映していればOKです。
結論、Shopifyの在庫数(元をたどるとネクストエンジンで一元管理している在庫数)が反映されます。
運用の観点から、複数の管理画面での受注管理は避けたい方針でした。TikTok Shopの注文はShopifyの「注文管理」画面にも入ってきますので、受注管理の観点からはShopifyを見ていればOKな仕様となっていました。
詳しい設定方法はマニュアルが用意されていますので、こちらをご参照ください。
連携自体は非エンジニアの私でも対応ができる、ノーコードでの設定となっていました。
実際に連携までにかかった時間はわずか5分。CoreLinkの初期設定は上記マニュアルで対応出来ますので、今回は商品連携を中心に記録いたします。
仕組みとしては至って簡単で、TikTok Shopに連携させたい商品のタグに「TikTok Shop接続」を追加し、保存をクリックするだけ!
注意点としては、連携したい商品はShopify上で公開状態にすること。
下書き状態の商品はタグをつけても連携されませんので、ご留意ください。
同期が成功すると、TikTok Shop上に商品が登録されていきます。
まずは公開する商品数を絞り、お客様にご迷惑をおかけしないように運用フローを確立した上で、正式にすべての商品を公開しようと思っていました(この時までは・・・)。
少し細かいお話にはなりますが、「ステータス」で公開・非公開の設定が可能です。
出品中=公開 停止中=非公開 となっております。
出品中の商品も絞ったことですので、運用体制の構築を進めていた矢先、翌朝TikTok Shopの商品管理画面を確認すると、すべての商品ステータスが「出品中」に変わっていました…!一度目は設定に不備があった可能性がありますので、ダブルチェックをして停止中にステータス変更したのですが、数時間後にまた「出品中」に切り替わっていました。
TikTok ShopやShopifyの設定を見直したのですが、該当する箇所は見当たらず…
ダメ元でCoreLinkの提供元である、ハックルベリー社に問い合わせたところ、どうやらCoreLinkの仕様が影響していそうと判明しました。CoreLinkの仕様として、Shopifyの在庫変動がTikTok Shopにも反映されます(これは在庫連携もするので当たり前ですよね)。
さらにCoreLinkがTikTok Shopに在庫の更新をかけたタイミングで、Shopifyでの商品公開ステータスも引き継いでしまい、TikTok Shopで「停止中」としていても「出品中」に切り替わってしまうのです。
つまりは弊社はShopify・楽天・Yahoo!ショッピングに展開しており、各サイトで注文が入れば在庫の一元管理をしているネクストエンジンの在庫数が減算します。その在庫数を各チャネルに反映をしますので、1日に何度も更新がかかるわけです。在庫の更新がかかったタイミングで、Shopifyの商品公開ステータスもTikTok Shopに引き継ぎますので、無意識的に機械と人間のいたちごっこをしていたのです…
上記が起こらないようにする対策としては、何通りか考えれらます。
①TikTok Shopで「出品中(公開)」したくない商品は、Shopifyの「TikTok Shop接続」タグを外す
②Shopifyの商品ステータスを「下書き」状態にする
※下記画像は②の状態
②の場合、Shopifyでのステータスも「非公開」となってしまいますので、販売ができないといったデメリットがあります。そのため、一般的には①の選択となるかと思います。
今回も①の「TikTok Shop接続」タグを外したところ、在庫連動に影響されることなく、TikTok Shop上でも「停止中」のステータスを維持することができていました!
■現場のホンネ
■第3話まとめ
対応したこと | 1.CoreLinkを利用した、TikTok ShopとShopify連携 2.商品登録 |
直面した課題 | TikTok Shopの商品「ステータス」が勝手に出品中に変更されてしまう |
課題に対する対応 | 在庫変動に伴う更新がかかる際に、Shopifyの商品ステータスがTikTok Shopにも引き継がれてしまうことが原因だった。そのため、TikTok Shopで出品中にしたくない商品については、Shopifyの「TikTok Shop接続」を外すことで対応。 |
学びのポイント | ・ Shopifyとの商品連携は、Shopify商品への「TikTok Shop接続」タグ設置で同期可能 ・在庫変動があり更新がかかる度に、Shopify販売ステータスをTikTok Shopに引き継いでしまう |
次回は、⑤テスト注文・運用フロー構築を解説いたします。
Shopify(その先のネクストエンジン)との連携も完了し、いよいよテスト注文を行い、問題なく注文が流れるかを確認します。実際に注文をして検証…というときに、待てど暮らせど注文情報がShopifyに連携されません。その時、私たちはTikTok Shopでは1時間以内はユーザーがキャンセルできる仕様ということを知らずに待っていたのでした。
Coming-soon…
TOPPANクロレの「TikTok Shopを活用したEC販促支援サービス」に興味のある方は、下記ページ内のお問い合わせよりご連絡ください。
https://digital.toppan-colorer.co.jp/new/media-250707/
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