本コラムでは、ECトレンドから、最近、大注目のShopifyとStackのアプリ「Appify」や「VIP」の組み合わせについてご紹介します。APIやアプリ連携の自由度が高いShopifyと、Stackのノーコードアプリや日本市場向けロイヤリティプログラムを組み合わせることで、従来のパッケージ型ECでは難しかった独自施策もスピーディかつコストパフォーマンスよく実現します。株式会社Stackのオスカー大原さんをお招きして詳しくおうかがいしました。
Shopifyは日本国内でも大手企業での導入が急増しており、次世代型のモダンなアーキテチャが評価され、EC業界のスタンダードとなりつつあります。その背景には、Shopifyの圧倒的なアップデートスピードが挙げられます。日々進化するEC市場のニーズに即応し、最新の機能やセキュリティ対策を素早く実装できる点が、国内外の事業者から高く評価されています。
また、Shopifyアプリストアに並ぶ拡張アプリは、厳格な審査をクリアし、品質が維持され続けているものだけです。これにより、安心・安全な拡張やカスタマイズを行うことができるため、企業規模や業種を問わず、柔軟かつ信頼性の高いEC運用が可能となっています。
一方で、多くのEC事業者が現状のシステム運用に限界を感じています。たとえば、実店舗とECをシームレスにつなぐOMO(Online Merges with Offline)の推進、会員情報やポイントの一元管理、モバイルアプリによる顧客体験の向上、さらには自社の基幹システムとのデータ連携──こうした取り組みは、もはや大手だけでなく様々な規模のEC事業者にとっても必要不可欠なテーマとなっています。しかし、従来型のECプラットフォームではこれらの実現が難しく、「やりたいことはあるが、現状のシステムでは対応できない」といった悩みが頻繁に聞かれます。
こうした課題を解決するための選択肢として、Shopifyへのリプレイスが今、大きな注目を集めています。特にStackが提供するOMO・会員連携・アプリ化に強みを持つアプリなどを組み合わせることで、従来の制約を超えた次世代型ECの実現が可能となります。
Stackは、現場のリアルな課題を起点にしたプロダクト開発力が強みのテクノロジーカンパニーです。アパレル業界出身のメンバーも多く、実際の店舗運営やEC運用の現場で感じた「もっとこうしたい」「こうあれば便利」というニーズを、サービスやアプリとして形にしてきました。一方、エンジニアが大半を占める組織体制でもあり、現場目線と技術力を掛け合わせることで、従来のECパッケージでは実現できなかった細やかな機能や運用フローを提案・実装しています。Stackのプロダクトは、現場の声を反映し続けることで、アパレルを中心とした多くのブランドに支持されています。
当初は国内SaaSカート向けのアプリ開発を手がけていたStackですが、より多様な顧客ニーズや成長市場への対応を見据え、Shopifyへのピボットを決断しました。Shopifyはグローバルで急成長しているECプラットフォームであり、開発環境やアプリマーケットプレイスの柔軟性が高く、独自の戦略や会員連携(顧客のOne ID管理)、アプリ化といった次世代ECの実現に最適な土壌があります。Stackは、EC事業者のニーズへの理解力とエンジニアリング力を活かし、Shopifyアプリの開発・提供を加速。日本国内だけでなく、海外市場も視野に入れたグローバル志向で、EC運用者の「やりたい」を叶えるソリューションを展開しています。
「Appify(アピファイ)」は、Shopifyと連携し、iOS/Android向けのネイティブアプリをノーコードで構築できるStackの主力アプリです。短期間・低コストでブランド独自の公式アプリをリリースできるだけでなく、先行販売や限定販売など、EC運用者が実現したい高度な販売施策にも対応します。さらに、他社のShopifyアプリとの連携や、ブランドの世界観を反映したデザインカスタマイズが可能な拡張性も備えています。アプリを通じて、リピーター獲得やファン育成、OMO施策の推進など、次世代ECの実現を強力にサポートします。
「VIP」は、日本の消費者やブランド運用に最適化された会員ランク・マイル制度を提供するポイント/ロイヤリティプログラムアプリです。単なる「1pt=1円」還元にとどまらず、購入金額や顧客行動に応じた多様な特典設定が可能です。オンライン・オフラインをまたいだ一貫した会員体験を実現し、柔軟なカスタマイズやBI(管理画面)による分析・施策運用も充実しており、ブランド独自のロイヤリティプログラム構築を支援します。
アパレルブランド様の事例では、Stackの「Appify」と「VIP」を導入することで、ECと店舗のポイントや会員情報をシームレスに連携し、顧客ごとに最適なプロモーションを実現しています。現場スタッフからは「運用やカスタマイズの要望に素早く応じてくれるサポート力が心強い」と高評価です。従来のシステムと比べ、導入コストや開発期間も大幅に短縮され、効率的な施策運用につながっています。他社サービスでは難しかった細かなブランド独自施策も、Stackの柔軟なカスタマイズ対応により、スピーディかつ低コストで実現できたという声が多く寄せられています。
多くのEC運用者が「もっと柔軟に販促施策を実施したい」「アプリで顧客体験を高めたい」と考える一方、従来のECシステムでは、思い描く施策を実現するのが難しいケースが少なくありません。特に、OMO戦略や会員プログラム、ECのアプリ化による独自施策など、ブランドやEC運営者の“やりたいこと”を実現するには、柔軟な拡張性と運用のしやすさが不可欠です。
ここで注目すべきなのが、ShopifyとStackアプリ(AppifyやVIP)の組み合わせです。ShopifyはAPIやアプリ連携の自由度が高く、Stackの提供するShopifyアプリを活用したECのネイティブアプリ化や日本市場向けロイヤリティプログラムを組み合わせることで、従来のパッケージ型ECでは難しかった独自施策もスピーディかつ低コストで実現します。カスタマイズや拡張も容易なため、ブランドの成長や運用方針の変化にも柔軟に対応できます。
「事業者としてやりたいこと」を起点にEC基盤を見直す際、Shopify+Stackアプリは、現場の想いを最短距離で実現する“最適解”といえるでしょう。
ECリプレイスを検討する際、多くの企業が「基幹システムや在庫管理システムとの連携は大丈夫か?」という懸念を持ちます。TOPPANクロレでは、商品・在庫・受注・会員情報の一元管理や、複数チャネルの在庫同期といったエンタープライズ要件にも対応しています。また、Stackではこのような要件を解決するために、販売管理のための基幹システムである「SQ」も提供しており、TOPPANクロレと共同で御提案もさせて頂きます。
SQは、モダンな構成や考え方の次世代型の販売管理の基幹システムであることと、ShopifyをはじめECプラットフォームと連携した運用を前提として考えられているため、Shopifyの最新機能やStackアプリのメリットを活用することができます。さらに、他社アプリとの連携開発や機能追加も積極的に実施しているため、基幹システムとしては柔軟性も高く、これからの成長にも大きく期待ができるシステムとなっています。
「システム切り替えを行う事に対する不安のお声」も多く聞かれますが、TOPPANクロレでは、部分導入から全体リプレイスへと段階的に移行できるアプローチを実施することも可能です。たとえば、まずはポイントプログラムやアプリ施策のみShopify+Stackアプリでスタートし、運用ノウハウを蓄積します。その後、基幹システム連携や全チャネル統合へと拡張していくことで、運用リスクや業務負荷を最小限に抑えながら、着実に次世代ECへと進化できます。
このように、「やりたいこと」を叶えるための基盤として、Shopify+Stackアプリの組み合わせは、非常に有効性が高いです。そして、TOPPANクロレでは、大手から様々な規模のECリプレイスにおいて、現場の不安やリスクを最大限汲み取れるよう、丁寧な要件定義を行います。
TOPPANクロレは、大規模案件のプロジェクトマネジメント力・開発体制を活かし、Shopify導入・リプレイスを総合的にご支援しています。EC事業の進化に向けて、「やりたいこと」を実現するためのShopifyアプリ選びは極めて重要です。StackのAppify、VIPは、現場ニーズに応える柔軟性と拡張性を兼ね備え、OMO・ロイヤリティ施策・モバイル化を一気に推進できます。
初めてTOPPANクロレの皆さまとご一緒した際に感じたのは、想像以上にフランクでコミュニケーションがとてもスムーズな方々だということでした。その一方で、成果物には一切の妥協がなく、細部まで丁寧に作り込まれた高品質なECサイトを共に形にできる点に、強い信頼を感じています。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!(Stack / Oscar)
多くのクライアント様のECに対して、OMO戦略・施策を実行するための基盤としてStack様のアプリを導入してきましたが、アプリの品質もさることながら、ご一緒にクライアントの個別課題に対する解決策を導き出せる点が本当に素晴らしいと思います。これからもご一緒に様々なお客様の課題解決をご一緒できればと思っております。(TOPPANクロレ / 鈴木)
Appifyは以前から注目していましたが、お話をお聞きして、想像していた以上に進化していると感じました。VIPアプリとの組み合わせによる販売チャネルの拡張の魅力も大きいのですが、VIPアプリ単体でも十分な購買体験を提供されていることから、今後のStack様の目指す世界がとても楽しみです。(UNIWORX / 外谷)
左からTOPPANクロレ 鈴木暁雄、Stack Oscar Ohara氏、UNIWORX 外谷洋二郎
*UNIWORXはTOPPANクロレのグループ会社です。
Shopifyの導入・リプレイスをご検討中の方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。