世界中の数百万以上のオンラインストアに採用されているEC構築プラットフォーム、Shopify(ショッピファイ)。その特徴のひとつが、簡単にECサイトの構築ができる点です。管理画面の手順に従って、商品の登録やデザインの選択、送料や決済方法の設定をしていけば、Web制作の知識がない人でも自力でShopifyストアをオープンすることができます。
このコラムでは、自社でECサイトを構築したいと考えている方のために、Shopifyでオンラインストアを作る手順と構築のポイントを解説します。
Shopifyの人気の理由は、手ごろな費用感やWeb制作の知識がなくても簡単に本格的なECサイトが構築、運営できる点です。具体的に特徴を見てみましょう。
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Shopifyについての詳しい解説はこちらのコラムでご覧いただけます。
Shopify(ショッピファイ)とは?EC制作プラットフォームを解説
ShopifyでECサイトを構築するには、自社内で制作する方法と、外部のWeb制作会社に依頼する方法、そしてShopify公認のパートナー企業に相談する方法があります。どの方法が良いかは、ストアの規模や制作予算によって異なります。
Shopifyはショッピングカートや顧客管理といった、ECサイトの運営に必要な基本機能を備えています。これらとテーマ(デザインテンプレート)を組み合わせることで、専門的なWeb制作の知識がなくても、美しいECサイトを、費用を抑えて簡単に構築できます。
またShopifyでは、UI(ユーザーインターフェイス)、顧客管理、マーケティングといったさまざまな機能を追加できるアプリが8,000種類以上も用意されています。これらを活用すれば、より便利な機能を備えた使い勝手の良いECサイトを実現できます。ただし、アプリの選択や活用にはWeb制作の知識と技術が必要な場合があります。不安を感じる場合は、制作会社などの専門家に相談することをおすすめします。
Webサイトの制作会社やフリーランスのWebデザイナーに依頼をして、ShopifyのECサイトを構築する方法もあります。費用はかかりますが、希望どおりのECサイトができ上がる可能性が高くなります。ただし、サイトの完成度は担当者のスキルに左右されます。依頼する前に、Shopifyによる制作実績の有無や、実際に手掛けたサイトのデザインや使い勝手をチェックして、希望にこたえられる力があるかどうか確認しましょう。
既存のテーマや拡張機能では飽き足らない、より高度なカスタマイズをしたいといった要望がある場合は、ShopifyでECサイト構築に精通しているShopify Expertsに相談するといいでしょう。Shopify ExpertsはShopifyの審査を通ったShopify公認の外部パートナー会社です。
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TOPPANクロレ株式会社はShopifyの認定パートナー企業です。
Shopify Japan社の公式パートナー「Shopify Experts」の認定を取得
ここからはShopifyでサイトを構築する手順を4つに分けて解説します。手順を知っていると、外部の制作会社やShopifyパートナー会社に依頼した際にも、進捗状況を的確に把握できます。
Shopify公式サイトのトップページにメールアドレスを入力し「無料体験をはじめる」をクリックすると、すぐにShopifyでECサイトを構築できるようになります。最初の14日間はサービス利用料が発生しない無料体験期間です。
パスワード、ストアの名前、ストアのURLをそれぞれ設定し「ストアを開く」ボタンを押します。その後、簡単なアンケートに答えて自身の情報を入力すればアカウント登録は完了です。
Shopifyでは、管理画面の「商品管理」をクリックした後に、「商品を追加する」を選択して商品編集画面に移動します。そこで商品情報を入力し「保存する」をクリックします。この3ステップで商品の登録ができます。
入力する情報は、タイトルや商品説明、メディア(画像・動画のアップロード)、商品価格、在庫管理用コードと在庫数、配送方法など。さらに商品の色やサイズといったバリエーションと各在庫数の登録もここで行います。
ECサイト構築を外部に委託する場合は、この商品の登録作業がサイト制作とは別料金になっていることがあります。商品登録も含めて依頼する場合は、事前に相談しておきましょう。
コレクションとは、商品をジャンル別にグループ化した商品群のことです。商品をアイテムやブランドで分類しておくことで、顧客が目的とする商品を見つけやすくします。例えば「子ども服/婦人服/紳士服」とか「セールアイテム/通常アイテム」というようにコレクションを作ります。
コレクションには手動で設定する方法と、カテゴリーや価格といった条件を指定して自動で分類する方法とがあります。
商品を登録したら、オンラインストアのテーマを編集し、登録した商品やコレクションがECサイトに表示されるようにします。ストアのヘッダーやフッターにメニュー(ナビゲーション)を挿入し、商品やブランドに合ったテーマを選んで、オンラインストアのデザインを決定します。
利用する配送サービスの料金をもとに送料を設定します。47都道府県をバラバラに料金を設定することもできますし、「北海道」「東北」「関東」・・・等、エリアで料金を設定することもできます。また、商品の大きさで送料を設定することも可能です。
次に顧客が商品代金を支払う方法を設定します。ShopifyにはShopifyペイメントとPayPalが決済方法としてデフォルトに設定されており、すぐに利用できます。Shopifyペイメントは、主要クレジットカードと3つの決済サービス(Apple Pay、Google Pay、Shop Pay)に対応しています。Shopifyペイメントを利用した売上には取引手数料がかかりません。しかし、Shopifyペイメントを利用しない場合は0.5%~2%の取引手数料をShopifyに支払います(料率はShopifyのプランによる)。
Shopifyでは、ShopifyペイメントやPayPal以外にも、SBペイメントサービスやAmazon Pay、DOCOMO Digitalといった複数の決済サービスが利用できます。決済方法を設定する際にこれらのサービスを加えることで、銀行振込や代引き、コンビニ払いといった支払方法を顧客が選べるようになります。
ここまででオンラインに公開できるストアが完成しました。テストモードが用意されていて受注後の流れをシミュレーションできますので、公開前に実際の流れを確認しておきます。
シミュレーションはShopifyペイメントの管理画面から「テストモードを使用する」という項目を選択して行います。実際にストアで購入の手続きをして、次のような受注後の手続きをシミュレーションします。
構築中のストアは、外部から見えないようにパスワードでロックが掛かっています。開店準備が整って、一般公開するときには管理画面の「オンラインストア」の「各種設定」からストアのパスワードを外します。
最初の14日間は無料体験期間となりますが、その後はプランの契約が必要です。一般向けのプランは、月額25米ドルのベーシックプランから、ストアの規模に合わせて3種類が用意されています。
Shopifyの基本機能は非常にシンプルですが、そこにオプショナル機能を追加していくことで、独自性を高めることができます。そのポイントを解説します。
Shopifyのストアを作成するときには「○○.myshopify.com」というドメインが自動的に付与されます。しかし、独自ドメインの方が顧客から信頼されやすく、ストア名も覚えてもらいやすくなります。SEOで有利になる可能性もあります。Shopify内でも独自ドメインが購入できます。また、すでに持っている独自ドメインとShopifyストアを連携させることもできます。
Shopifyには8,000以上の拡張機能(アプリ)でストアをカスタマイズできます。例えば、ビジネス向けのECサイトであれば送り状や納品書を発行するアプリを入れたり、ギフト商品に「のし紙」が必要かどうかをユーザーが選択できるアプリが役に立ちます。
アクセス分析のためのヒートマップやレビューシステムを追加するといった、マーケティング機能を拡張するアプリもあります。
アプリには日本のベンダーが開発したものや無料のものもあります。
ほかのEC構築プラットフォームには、多くの機能を基本機能として備えているものもありますが、すべての機能を使いこなすのはなかなか難しいようです。シンプルな基本機能に、自社のECサイトの規模や特徴に合ったアプリを必要に応じて追加できるShopifyの仕組みは、より合理的と言えるでしょう。
外部に制作を委託する際は、信頼できる制作会社を選ぶことが重要です。選定ポイントとしては、Shopifyの構築実績があるかどうか、またセキュリティ対策をしっかり行えるかどうかをまずチェックしましょう。
そのうえで自分たちの実現させたいことを理解して、構築までの過程でもしっかりと社内の事情に寄り添ってくれて、構築後の運用までサポートしてくれるような会社を選ぶと安心です。特に自社商品を消費者に直接販売するD2CのECサイトを構築する場合には、運用後の課題となる集客やCRM(顧客関係管理)に関する知見や実績を持つ会社を見つけましょう。
Shopifyは特別なスキルがなくても、使い勝手がよく美しいオンラインストアを作ることができるECサイト構築プラットフォームです。デザインテンプレートもおしゃれなテーマが豊富なので、手軽に希望のデザインでストアを作れます。また、機能を拡張できるアプリをダウンロードすることによって、機能を追加していくことができます。新たなECの立ち上げを検討しているのなら、ぜひShopifyをチェックしてみてください。
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