1970年に大阪で開催された万国博覧会(EXPO’70)は、日本の技術革新に大きな拍車をかけた一方で、各地に伝わる手仕事や芸能を、観光資源や産業として見直すきっかけとなりました。1974年に「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」が制定され、協会が創立されたのが1975年。以来、(1)人材確保及び技術・技法継承事業、(2)産地指導事業、(3)普及推進事業、(4)需要開拓事業などの事業を実施。現在までに全国237の工芸品が「伝統的工芸品」として国指定されています。
「普及推進事業の一貫として、これまでは「伝統工芸 青山スクエア」や百貨店の催事、全国的なイベントなど、リアルな店舗での販売支援に重点を置いていました。工芸品は実際に手に取って、触れていただくことで販売動機につながることが多い商品です。また、販売する側(工芸士)の高齢化、人材不足など、さまざまな事情から、これまで業界的にオンライン販売が進みづらかったのですが、コロナ禍となり、伝産協会が工芸士さんたちに販売できる場を提供することが急務となりました。
オンライン販売にあたって、国指定の工芸品であることを保証するサイトである必要もあったので、既存の大型ECモールへの出店ではなく、オリジナルでECモールを作ることになりました」と語るのは、伝統的工芸品産業振興協会の勝田彩香様。
TOPPANクロレは伝産協会様から、これまでにも印刷案件のお引き合いをいただいていました。今回のECモールのお仕事も古参の担当営業が伝産協会様を訪ねた折に、たまたま公募を目にしたことがきっかけです。
従来のお客様の多くがTOPPANクロレ=印刷業のイメージをお持ちのように、勝田さんもTOPPANクロレがデジタル事業に取り組んでいることを当初はご存知ではなく、コンペに参加したいという申し出に驚かれたそうです。
最初の公募〆切は2020年8月でしたが、そこでは業者選定まで至らず、RFPをより明確にした公募が11月に出されました。
TOPPANクロレの鈴木は当時を振り返って、「初回の公募は〆切までに3日間ぐらいしかなくて、もう諦めかけていたのですが、思い返してメンバー総出で挑戦しました。その時はマーケットプレイス型のECパッケージがベストと判断して提案したのですが、プレゼン時に、髙橋理事のお話しをうかがう中で、これは提案するパッケージの要件に合ってこないなと思いました。
TOPPANクロレでは、WebサイトやEC事業の構築・リニューアル、各種プロモーションも含めた幅広いデジタルマーケティング支援サービスを提供しています。お客様の課題や外部環境を踏まえた上で、企業(またはブランド)の強み・特長を、データに基づいて洞察、咀嚼/翻訳し、課題解決へ向けた戦略プランの設計から運用までをお手伝いしております。