「どうぶつ健保にご加入いただいたお客様には、保険証を発行しています。2008年頃は契約件数も20万件ほどで保険証の発行にも対応ができていたのですが、契約が90万件に登ると対応が追いつかなくなってきました。納期だけではなく、コスト、仕上がりなど、不満を覚える部分は少なくありませんでした」
総務部長
尾形裕樹様
納期やコストは当然として、仕上がりにもこだわりを見せるのには訳があります。
「保険証はいわば、強力な営業ツールなのです。動物病院で保険証を実際に使用しているところを見かけ、それまで知らなかったどうぶつ健保を知ったという飼い主様も多く、周知効果は抜群です。また、保険証には動物の写真も印刷されています。その姿が可愛く、美しく映っていることも重要で、保険証自体をほしいと思っていただくのもポイントなんです」
もちろん、仕上がりと言うのは、何も動物の写真の美しさに限った話ではありません。保険証そのものの品質も問われていました。
「ご契約者様の多くは、どうぶつ健保の保険証をお財布などに入れて持ち歩いていらっしゃいます。なので、紙の保険証では折れ曲がったり、破れてしまったりとトラブルも多い。それに、見た目が残念な保険証より、質の高い保険証のほうが信頼できる気がしませんか?」
手厚いサービスが整っていることを、まず、保険証の佇まいで示す。どうぶつ健保の存在を、保険証をきっかけに知る方が多いのであれば、質を重視するのも納得です。
よりレベルの高い保険証を納期内に確実に納めてほしい。その課題をクリアするため、当時、業者の変更を検討していました。
業者の変更を検討しているタイミングで、現れたのがTOPPANクロレ。飛び込み営業という偶然の出会いでした。
「ちょうどいいタイミングだったこともあり、営業さんと話をしてみると、とてもスムーズに会話が進みました。試しに、と課題になっていた部分の話を振ってみても、ポンポンと答えが返ってくる。とても気持ちよく会話のキャッチボールができたことで、この人に任せてみようかなと素直に思えました」
そこから、二人三脚での保険証の質を向上させる取り組みが始まりました。まず、保険証の写真部分での問題は、切り抜きと色の出方。この要望に対してTOPPANクロレとしては、長年、印刷を手掛けてきた会社の矜持として、要望以上の成果を見せたい部分でした。たとえば、毛並みの長い犬種の切り抜きや、黒猫や黒犬をキレイに印刷するなど、これまで上手くいっていなかった部分をクリアするだけでなく、細部にまで目を行き届かせるようにしました。
「社内にデザイナーがいるのですが、色やフォントにとてもこだわります。それは、見た目の問題だけではなく、保険証を扱う動物病院への配慮でもあるのです。年齢や保険の種類によってちゃんと色分けして、読みやすい見やすい文字を使うことで、病院側のミスの軽減にお役に立てると考えているからです」
細かな変更や要望にも即座に対応する。その基本姿勢で当社は信頼関係を築いていきました。保険証の厚みを確定させるまでの過程もひとつです。 薄すぎると破損しやすく、厚すぎると扱いにくい。程よい厚さになるまで何度も試作を繰り返しました。さらに、反りが出てしまうという問題にも対応しました。これは、印刷時の圧力のかけ方など技術的な工夫で解決し、保険証自体の品質についてはほぼクリアすることができました。
総務部係長
稲田雅人様
「こちらの思い描いた通りの保険証を仕上げてもらったことで、さらにもう一歩上の要望をお願いしました。それは、保険証を環境対応にしてほしいというものです。耐久性の面から、プラスチック製の保険証を使っていたのですが、環境問題を考えれば、なるべくプラスチックは減らしていきたい。その思いを相談させてもらいました」
プラスチックを半減させるアイデアとして、耐水性のある紙を真ん中にし、それを薄いプラスチックでサンドイッチする形を提案しました。この方法で仕上がりや耐久性に問題はなく、プラスチック率も減らせるということで、今では、すべての保険証がこのスタイルに切り替わっています。
「納期については問題ないというより、むしろスピードアップしています。データを渡せば、すぐに確実に対応してもらえるので、その部分のストレスやトラブルはもうありませんね」