本コンテストは、児童・生徒一人ひとりが「いじめ」について考え、いじめをなくすための標語を募集する取り組みです。
子どもたちが明るく楽しい学校生活を送るためのメッセージを募っており、毎年約40万点もの応募が集まる大規模で社会的意義の深いコンテストです。入賞作品には「文部科学大臣賞」などが授与され、子どもたちの率直な言葉が広く社会へ発信されています。
いじめ防止標語コンテスト【https://ijime-boushi.com/】
これまでのコンテスト運営はきめ細やかだったものの、紙の応募用紙を中心とした運用により、応募受付の膨大なデータ処理業務や、関係者が一箇所に集まって複数回にわたり実施していた審査業務など、事務局には多大な時間と手間がかかっていました。長年続いてきたコンテストの良さを保ちつつも、急激な変化による混乱を避けながら、よりスムーズで効率的な形へと運営の仕組みをアップデートしていく必要がありました。
本プロジェクトでは、従来の運用フローを細かく洗いだしたうえで「応募から審査までのデジタル化」と「事務局運営の最適化」を軸とした改善策を実施しました。
事務局のデータ集計負担を軽減するため、PDF形式での提出が可能なWeb応募システムを新たに導入しました。
本システムは、セキュアな応募フォームの仕組みを構築しているだけでなく、ユーザーインターフェース(UI)を工夫して利便性を追求しました。応募フォーム上で所属団体を入力すると、該当する学校名がドロップダウンで自動表示される選択制の機能を搭載し、入力ミスや手間の削減を実現しました。
従来の郵送応募に加えWeb応募も加わったので審査フローを見直し、全応募作品に作品管理IDを付与して一元管理可能な体制へと移行しました。
さらに、一次審査の基準を明確化することで精度を担保。続く二次審査では、専門のカウンセラーがクラウドストレージ上で作品を確認し、Web上で評価を入力する方式に変更しました。これにより、膨大な作品数に対しても情報の整合性が担保され、関係者が一箇所に集まる物理的な制約も解消された審査体制を確立しました。
共催団体や受賞者との細かな調整(交通費精算や宿泊手配など)を、豊富な経験を持つ専門スタッフが直接担当し、安定した運営をサポートしました。
当社の出版業界との強力なネットワークを活用し、コンテストのテーマに親和性の高い作品を手掛ける著名な漫画家を新たな審査員として招聘しました。大手出版社の編集部と直接交渉を行うことで、スムーズな関係構築とキャスティングを実現しています。
数ある企業の中から当社をお選びいただいた理由は、コンテストのあり方を急激に変えるのではなく「伴走しながら徐々に改善していく姿勢」にあります。
現場の状況を考慮しながらWeb応募の導入などを段階的に進める提案が高く評価されました。また、当社にはこれまでに多種多様な大規模コンクールを支援してきた豊富な実績と、蓄積された深いノウハウがあります。そのため、運営期間中に事務局の体制変更や業務の引き継ぎが生じた場面におきましても、新たなご担当者様へご負担をおかけすることなく、スムーズかつ安定したプロジェクト進行を継続できた点が、強固な信頼に繋がっています。
Web応募システムの導入や審査のクラウド化により、データ取得や集計作業が容易になり、事務局側の作業負担の大幅な軽減を実現しました。当社では、今回のデジタル化による運営基盤の構築を第一歩と捉え、今後はさらなる利便性向上とコンテストの発展に向けた取り組みを進めていきます。
応募にあたり、学校現場の先生方が児童・生徒の多数の作品の中から優れた作品を選抜する作業が発生しています。この先生方の負担を軽減するため、将来的にはAI技術を活用し、学校内での応募作品の選抜作業をサポートする仕組みの導入を検討しています。
連携している学校やPTAだけでなく、いじめ防止をミッションとする各自治体の専門部署との連携を強化することで、募集地域の拡大とコンテスト自体のさらなる認知向上を目指します。